来栖 禅

いよいよ残すところ僅かで、
ストリエのサービスが
終了してしまいますね……。

魚喃 アト

ああ……あと10日だな。

来栖 禅

テンカウントゴングを跳ね除ける
屈強なレスラーのように
3カウントあたりで、
復活……という奇跡を
ついつい期待している自分がいます。 

魚喃 アト

直前で復活は無理だとしても、
またきっと……違う形で帰ってくる。
俺はそう信じてるぜ。

来栖 禅

ええ、私も願っております……。

だから、その日が訪れるまで
私達は謎を出し続けましょう!

魚喃 アト

珍しく意見が合致したな!
よーし、んじゃ今日の謎といこーぜ!

来栖 禅

表題は『とびきりの熱視線』で御座います。
貴方は溶けるような視線や、
羨望の眼差しを浴びたことがありますか?



第二十五夜「とびきりの熱視線」

最近、じっとりと体にまとわりつく視線を感じる。
モデルの仕事をするようになって、
これで何度目だろう?

酷い時なんて、ファンだと名乗る男性が
勝手に家に入ってきたこともあった。
ほんと最悪……。

もしかしたら、今回も似たようなパターンかもしれない。
まただ、刺すような視線を背中に感じる。
今日は外食しないで、さっさと帰ってしまおう。

私はコンビニで手早く買い物を済ませ、家路を急いだ。
その途中も、やっぱり誰かに見られている気がした。

足の爪先から顔までを舐めるような、ぞわりとする視線。
いよいよ怖くなった私は、
駆け足でマンションの自宅に駆け込んだ。

それこそ、履いてたハイヒールを脱ぎ散らかす勢いで。




ふぅ、撮影をしている時よりも疲れた気がする。

私は服をソファーに脱げ捨て、

グラスに注いだウィスキーを煽った。

そして、家中の電気をつけたままシャワーを浴びた。

はぁ……すっきりした。
明日は休みだから、
もうちょっと飲んでから休もう。

と、その前に念の為に異変がないか調べておこう。

パチリと電気をつけて、玄関、居間を見渡す。
うん、大丈夫何もない。

私はソファーに腰掛け、
新しいグラスにブランデーを注いだ。


来栖 禅

さて、本日の謎は如何だったでしょうか?

魚喃 アト

次の謎も、ビシッと解いてくれよな?
なーんて言うまでもなく、
アンタなら余裕だよな。

第二十五夜「とびきりの熱視線」

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