夢を見ているのかもしれない。
いや、夢であってほしいと願っているだけだ。
彼と斬りあう……そんな残酷な出来事が現実のはずがない。
風切り音と共に受けた斬撃は確かに容赦がなく、そして確かに悲鳴をあげていた。
これが夢ならそれでいい。
だが、これがもし現実だったなら、どうやって彼を止めればいい?
どれだけ戦えば、彼の目を覚ませる?
目の前の私に、気づかせることができるだろう……
夢を見ているのかもしれない。
いや、夢であってほしいと願っているだけだ。
彼と斬りあう……そんな残酷な出来事が現実のはずがない。
風切り音と共に受けた斬撃は確かに容赦がなく、そして確かに悲鳴をあげていた。
これが夢ならそれでいい。
だが、これがもし現実だったなら、どうやって彼を止めればいい?
どれだけ戦えば、彼の目を覚ませる?
目の前の私に、気づかせることができるだろう……
がっ……は……!
水男殿……
さすが榊将軍だ!ディスナティの魔法使いごとき敵じゃない!!
光明が見えた!この勢いに乗り、一息にディスナティを倒そうぞ!!
…………
まだだ……
ソール!!
痛くもないさ……これくらい
バカが…………!どう見ても無事じゃないだろ
私を殺すつもりなら、もっとよく狙うことだな……
十国の将軍は、敵一人殺せないのか?
もうやめろソール。勝負はついた。これ以上お前が立ち上がる必要は……
なら第二セットだ
はっ?
ソール……いい加減に…………!
いい加減にするのはどっちだ!!
ぐっ……!!
榊将軍!!
はあっ……はあっ…………!!
っ……どうだ十四郎?私も成長しただろう?お前を跪かせるくらいにはな
……そうだな
お前は強いよな、ソール
はあっ……はあっ……!!
ふうっ……ふうっ……!!
水男殿……血が……
榊将軍も傷を負い過ぎです!!どうかお下がりください!!
どけっ……ソール!!
どかせてみせろ……十四郎!!
うおおおおおおおっ!!!!
もう遅いんだソール……戦争は止められない!!
戦争が避けられないのなら、せめて一刻も早く終わらせる!!そのために俺は、行かねばならんのだ!!
自惚れるな!!戦争など、私が起こさせはしない!!
戦争を止めたいのなら、私の屍くらい容易く越えて見せろ!!
頼むから退いてくれ……俺に親友を討たせるな!!
甘えるな!!これがお前の望んだ……結果じゃないのか!!斬りたくないのなら、何故私を頼らなかった!!
たとえ離れていても親友だと私に誓ったのは、どこのどいつだ!!
…………だが、これは神が描いた脚本だ!!俺たちが何を想おうと、神の言葉には逆らえない!
たとえ親友を討てと言われたら……従わざるを得んのだ!!
ぐあっ…………!!
……だったら討てばいい!!
!!
その神の意志がお前の意志なら迷わずに私を討てばいい!!だが、それでお前は何も感じないのか!?それが本当にお前の意志なのか!?
斬りたくないから、未だに私にとどめが刺せんのだ!!
…………っ!!
答えて見せろ十四郎!!お前が本当にしたいことは何だ!?戦争なら私は道を開けてやる!!私との戦いなら死ぬまで付き合ってやる!!
神ではなく自分に問いかけろ、榊十四郎!!
俺はっ……俺はっ…………!!
戦争など、したくないっ……
親友を…………斬りたくなどないっ!!