彼が大好きだった。
何度も彼に挑んでは負けて、その度にいつか彼に勝ってやると心に誓って。
結局、彼が帰国するまで勝ったことはなかったが。
それでも彼は、いつも私に敵わないと言った。
どうして?と聞いても、ただ敵わないとだけ。
彼のことが大好きだった。
純粋に、友として大好きだった。
たとえ、これから先私達の国と彼の国が仲たがいして喧嘩することになっても
どうしようもない理由で彼を嫌わなければならないとしても
私はそんなの無関係に、彼を信じれる。
だって、それが「親友」だと思うから。
彼が大好きだった。
何度も彼に挑んでは負けて、その度にいつか彼に勝ってやると心に誓って。
結局、彼が帰国するまで勝ったことはなかったが。
それでも彼は、いつも私に敵わないと言った。
どうして?と聞いても、ただ敵わないとだけ。
彼のことが大好きだった。
純粋に、友として大好きだった。
たとえ、これから先私達の国と彼の国が仲たがいして喧嘩することになっても
どうしようもない理由で彼を嫌わなければならないとしても
私はそんなの無関係に、彼を信じれる。
だって、それが「親友」だと思うから。
着いたぞ、水男殿
助かる、古森
本当にここでいいのか?十四郎将軍の進行経路には他に邪魔しやすい場所もあっただろう?
いや、ここでいい
これからのことを考えれば、広い方がいい
そう、か
古森、礼を言う。あとは私一人で大丈夫だ。お前は村に帰った方がいい
マジーも今頃は出発している。若奈がいい加減心配しているだろう
それは、いつ村長に襲われるかを、か?
……マジー
水男殿、君が考えていることは分かる。万が一君と一緒にいるところを見られたら逆賊と疑われてしまうから。そうだろう?
…………
今更構わないさ。それを言うなら、私たちが水男殿を匿っていた時点で逆賊同然だ。だったら今更尻尾を巻いて逃げる必要もないだろう
……そうか
いっそ、腕でも組んで待ってるか?
勘弁してくれ
来たみたいだな
古森、改めて礼を言う
私は特に何もしてないぞ
ああ……行ってくる
十四郎……あの時自分自身に誓ったこと、私は忘れたことはない
たとえ敵味方になったとしても、私は君の親友だ
我が第一魔法源を解放せよ!!魔剣・クロワ・アルシュ!!
……お前は
…………
止めに来たぞ、十四郎
……ソール
貴様、ディスナティの人間か!よくも榊将軍の前でその醜態を晒してくれたな!!弓兵部隊、構え――――
止めろ!!彼に手を出すな!!
榊将軍……?
……貴様にひとつ忠告をしておこう
は…………?
今度彼を侮辱してみろ。俺が直々に貴様の首を刎ねてやる
も、申し訳ありません…………
さて、ソール。貴様はなぜここにいる?ディスナティに帰ったのではなかったか?
……ひとつ聞いてもいいか?
なんだ?
何故、私を帰した?
…………
いくらなんでも、これから戦争しようという国の戦力等は将軍である君が知らないはずもない。当然、私が数年前にエタ国をたった一人で滅ぼしたことも耳に入っているはずだ
それなのに、何故私をあのまま帰した?せめて城に軟禁でもしておけば私が戦争のことを知るのが遅くなって、その隙に攻め込むこともできただろう
風音から私が十国にいること、そして戦争のことを知らないだろうということを耳に入っていたはずなのに
…………
本当は止めてほしかったから、じゃないのか?
もしそうなら、どうするというんだ?
決まっている
全力で止めるだけだ
…………いいだろう
剣技で俺に一度も勝てたことがなかったことを忘れたのか?
何年前の話だ
うおおおおおおっっ!!!!