ミーンミーン

煌炎

あちぃ。
何か飲み物だせよ。

貴様!!!!
捕えられている分際でよくそんな口が利けるな!!!!


時は3000年

一人の少年、軍に捕えられゆらりゆらりと馬の旅


東京の牢に連れていかれる最中である

煌炎様!
どうして逃げぬのです!!!





一緒に捕えられている従者と思しき人物は、あくまで小声で少年に尋ねた

煌炎

だって普通に幕府に行ってもつまんねえじゃん。
それに歩くのだりぃし。



従者の問いに、つまらなそうに答えた少年の名は
煌炎【コウエン】

 

煌炎さまぁ・・・。

煌炎

どうしても逃げてほしいならおたく、今すぐ爆発しろ。
頭からどっかーんって。
そしたら少しは面白ぇかも。

む・・むちゃ言わないでくださいいぃ!!

おまえらごちゃごちゃ五月蠅いぞ!!!

煌炎

・・・るっせ。




そうつぶやいて煌炎は立ち上がる


貴様!!
座れ!!

煌炎

うるせーよ、おっさん。
楽だけどごちゃごちゃおたくの喚き声が頭に響くんだわ。

な!!!
無礼だぞ小僧!!!
俺を誰だと心得ておる!!
幕府軍直属の・・・。




役人が言い終わらないうちに、ぶちぶちと煌炎を縛っていた縄が切れる音がする


煌炎

おまえか・・?
おまえは幕府にへらへら媚びうるただの豚に過ぎないんだよ、バーカ。

お・・・おまえ・・何をした!!??
ひぃい、火が来る!
消せっ消せええ!!!!




縄が外れ、
自由になった手で背中にからっていた双剣を煌炎が抜くと、たちまちあたりが炎に包まれた



煌炎は慌てふためく役人の頭をがっしり握る

ひぃ!!

煌炎

よーく覚えとけ。
俺はこの腐った幕府を焼き切る煌炎様だ。
おたくの地位なんか関係ねぇ。
すぐに無くなるんだからな。




そして煌炎と従者を残し
馬車は炎上した


煌炎

ふあぁ・・・。

煌炎様?

煌炎

疲れた。

え。

煌炎

おいおまえ。
俺を運べ。

はいぃい!??



従者が慌てていると煌炎はふと目に留まるものを見つけてにやりと笑う


煌炎

おぅおぅ、えりぃーとさんよォぅ。
生きてたんだなぁ。

ひいいぃ!!!??

煌炎

おい【馬】。
俺を運べ。

お・・・俺はえらい役人なんだ・・。

煌炎

だから?

ひっ。

煌炎

だから何?
役人なんて言葉、俺の頭の中には存在しねぇんだよ。

む・・むちゃくちゃだこの人!!!

煌炎

おらおら。
さっさと動けよ。

この人平気で役人を馬にしてるよ!!!

は・・はひぃ。

煌炎

あん???
馬はひひぃーんだろばかャろぅ。

ひっ・・ひひーん!!!!

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