一昔前までは、メールなんで未知の機能でした。
今では老若男女問わず、メールと言えば
どんなことが出来るのか想像つきますよね。
取扱説明書なんて読まなくても・・・。
では皆さんに問います。
メールの機能について、本当にご存じですかねぇ?

なぁ~、メールって便利だよね?

いまさら、なに言ってんの?
今はアプリの時代だよ(笑)

だってさぁ~
文字だって、
画像だって送れるんだぜぇ!

オイオイ
いまさらかよ(笑)

俺んちは、
アプリのダウンロードは禁止だから
メールか電話なんだよ(涙)

スマホの意味ないじゃん(笑)

そうなんだよ~
オカンには言ってるんだよ。
アプリのダウンロードが禁止だっていう
家訓は俺んちだけだって。
言ってるんだけどね・・・。

俺んちじゃなくて、
本当に良かった。(笑)

あっ!
そういえば昨日、
面白い画像をネットで見つけたから
お前にも送ってやるよ!

面白そう!
早く送ってくれよ。

そろそろ授業始まるから、後で見るよ。
サンキューな!

授業中は見るなよ。
驚いちゃうかも知れないから。
見るなよ。(笑)

なんのフリだよ(笑)

授業中に見るなと言われると、見たくなる。
人間の性(さが)といったところだろうか。
僕は興味本意で受信したメールを開いてしまった。

うわっ!!
思わず声を上げてしまった。
そこに写っていたのは・・・。

アイツ。(怒)
何が面白い画像だよ。
血まみれのロッカーなんて、
趣味が悪い。

僕はチャイムが鳴った瞬間に、片付けロクにせず
あいつのもとに駆け寄った。

オマエ、趣味悪いぞ!
何だよ、あのロッカーの写真。
血まみれじゃないか!

だから、見るなって言ったじゃん。
授業中に見たら、
ビックリすると思ったから。

確かに、ビビる。

そういえば
俺以外にも送ってたよなぁ~。

知らずに開いたら、
マジでヤベェよ。

俺のアドレスの横に、
もう一個アドレスあったからなぁ。
知ってるんだよな?

ヤバッ!
言ってない。
誤送しちゃった(笑)

怒られても知らないぞ。
誤っとけよ。

大丈夫だよ!
アニキだから(笑)

そっか、それならいいや。

アイツには笑って誤魔化したけど、
誤送した相手から、怒られる事は覚悟していた。
アニキに送ってしまったのだから・・・。
そしてその日の夜。
案の定、ボクは兄貴に怒られた。

オマエ、何考えてるんだ!
こんな事するなら、
スマホなんて持つなよ!

ゴメンってば。
友達に面白い画像見つけたって言ったら
送ってってせがまれたんだってば!
アニキに送るつもりなんて、なかった。

オマエ、
これの何処が面白いんだよ!
イカレテルんか?

確かに血まみれのロッカーは、
面白い画像じゃないけど、
目くじらたてて怒る事ないじゃん。
僕はそう思っていた。
あの、画像を見るまでは・・・。

ちょっと血が付いた、
ロッカーじゃん。
そんなに怒らないでよ。

オマエ、何言ってんの?

見てみろよ!

アニキに送られていたのは、
友達に送ったものとは別の画像が送られていた。
そんな事がある筈もないのに。
アニキと友達には同じメールの添付画像が
送られている筈なのに。
そこに表示されているのは、
画像というより、コマ送りの動画だった。

徐々にロッカーに近づき、
開いた一瞬に人影のようなものが写り込んでいた。
僕は怖くなって、アニキに元の画像を見せた。
アニキが言うには、
冗談半分でこのような画像を相手に送ったから
霊を呼び寄せてしまったのだとか・・・。

次の日、友達がロッカーで怪我をしてしまった。
送った画像と同じ風に血が飛び散っていた。
僕は怖くなって、お寺でお祓いを受けた。
お坊さんには、こっぴどく叱られたけど
それ以降、変な事は起きていない。
ただ一点を除いて。
それは、友達とアニキに送ったあの画像が
お墓の画像に切り替わっていた・・・。

皆さんはお分かりだろうか?
携帯電話の取説には書いていない、
メールで送れるもの。
それは「念」である。
メールに念も添付できる事を、お忘れなきように!

pagetop