風香

(きょろきょろ……)

風香

(そろ~、そろ~)

おいっ!

風香

きゃ!

わかってるよな?

風香

な、なんのことかにゃ?

風香先輩。可愛いですけど噛んでます

風香

ごめんなさい! 

まぁ、だいたいお察しの通り久しぶりの更新だ

……本当に久しぶり

二か月……というか三か月ぶりの更新ですね

(ひどい)

風香

作者にも色々あったんだよ!

前の更新から作者が何作品書き上げたと思ってるんだ? 言い訳にならないぞ

この作品は結構読んでくれる方がいるのに……

海衣

そもそも私の存在忘れられてないよね……?

風香

……

海衣

退部……しようかな……

風香

うわぁ! 冗談だから! と、とにかく始めるよ!

先輩、その前に海衣先輩の紹介はもう一度しておきましょう。一応本編初登場なので……

風香

そ、そうだね! それじゃ海衣ちゃんお願い!

海衣

えっと、新入部員の海衣です。海の衣と書いて「みい」と読みます。よろしくお願いします

風香

海衣ちゃんは私たちと同じ二年生だよ! これからは本編にガンガン登場するからよろしく!

それじゃそろそろ始めようぜ

風香

そうだね。それじゃ今日の問題いくよ!

本時のテーマ紹介!
今回のテーマは……選択!

風香

というわけで、今回は選択についてお話しするよ!問題を読み上げるからよく聞いてね!

風香

あなたは険しい山道を歩いています。右にはゴツゴツとした岩肌が高く伸び、左は底が見えない深い谷底です。
あなたの前に老婆とまだ幼い女の子がいます。すると、突然山道が崩れ老婆と女の子が谷底に落ちそうになりました。あなたは慌てて老婆と女の子のもとに駆け寄り、二人を助けようとします。二人の手を握り、なんとか落下を免れましたが、どちらかを救出するためにはどちらかの手を離さなければなりません。
あなたが助けられるのは老婆が女の子のどちらか一人で、助けられなかった方が必ず谷底に落ちてしまうとしたらあなたは老婆と女の子どちらを助けますか?

風香

さて、みんなならどうするかな? 考えてみよう!

海衣

む、難しい……

んー……難問です……

1人しか助けられないのか……

老婆……女の子……

(思考、思考)

風香

……よし、そろそろみんなの意見を聞いていこうかな? それじゃ秋から

あたしは女の子を助けるな

風香

それじゃ冬ちゃん

私は……おばあちゃんです

風香

それじゃ、あとの三人は順に聞いていこうかな?

……女の子

(上に同じ)

海衣

えっと……私も女の子を助けるかな?

風香

意見が出そろったね。
冬が老婆、あとの四人は女の子だね。それじゃディスカッションスタート!

先輩方はやっぱり女の子なんですね

そうだな……もちろん老婆が大切じゃないってわけじゃないけど……

……子供が優先

(コクコク)

海衣

心情的には老婆より子供を優先したくなるよね

冬はどうして老婆を助けるんだ?

そうですね……もちろん心情的には先輩方と同じで女の子を助けたいです。

海衣

ならどうして?

でも、心情だけで女の子を助けるって決めるのはあまりにも残酷過ぎませんか?

……残酷?

はい。女の子はこれからも長い人生を生きますし、老婆は明日に死んでしまうかもしれません。でも、だとしてもそんなことで命に優劣つけて選択したくはないです。

(フムフム)

風香

うんうん、冬の意見はいい意見だね。
命を選ばなくてはならない場面で命の優劣は関係あるか……この辺りも考慮してみると面白いね。

海衣

命に優劣をつけられるとしたら、やっぱり女の子の方が大事かな? これから先も長いだろうし……

そうか? 老婆だって今まで何十年と生きてきたんだから、女の子より命の価値は高いんじゃないか?

……一理ある……でも、若い命の方が大切……

まぁ、あくまで価値の話だからな。どちらを助けるかは別だ。

(今現在の価値か、これからの価値か)

なるほど、今の価値とこれからの価値ですか……

まぁ、前提ひっくり返すかもしれないけど、命の価値なんて誰にも決められないからな……

……そもそも問題内の「あなた」は二人と知り合いでもなんでもない……?

風香

そうだよ。「あなた」はあくまで第三者。たまたま通りかかった人だよ。老婆と女の子のことなんて何一つ知らない。

海衣

私たちは知らない人を助けるか、見捨てるかの立場にいるんだね……

(あくまで問題だからね)

海衣

それでも心苦しい……

女の子が大事だけど、老婆が大事でない理由はない。助けたいのは女の子だけど、老婆を助けない理由にはならないからな……

……ジレンマ

風香

まだまだ議論が足りないだろうけど、そろそろ結論を考えてみようか?

結局、まとまりませんでしたね……

まぁ、あたしは結論は決まってるからな

……あたしも

(私は少し考える)

海衣

決まった……かな?

えっと……えっと……

風香

それじゃ、さっきと同じ順番で言ってみようか?

女の子を助ける!

私は……おばあちゃんで……

……女の子で

(老婆を助ける)

海衣

女の子かな?やっぱりかわいそうに思うから……

風香

意見が出そろったね。老婆を助けるが二人、女の子を助けるが三人になったから、女の子を助けるほうが強いかな?

海衣

難しかった……

本当に難しいですよ……

風香

はい、それじゃ今回はこれで終わりね!

(次は早く更新しろよ?)

……春……怖い

(ごめん)

風香

それじゃ閉幕!

5章 どちらの手を離しますか?

facebook twitter
pagetop