愛猫のサビは、子供の頃、雑誌の付録に付いていた
「ねこまくら」
愛猫のサビは、子供の頃、雑誌の付録に付いていた
「ねこまくら」
が、とてもお気に入りで当時は毎日のように遊んでいた。
先日、押入れから、その「ねこまくら」が出てきたのでサビの前に置いてみると、覚えているのか子供の頃のように遊びだした。
その遊び方とは、
まず、「ねこまくら」を咥え、
上空にポーンと放り投げ、
ひゃーとなる。そういう遊び方である。ルールはわからない。
昨晩もサビは、「ねこまくら」で、ひゃーひゃーと遊んでおり、僕はその姿をほのぼのとした気持ちで眺めていたのだが、
何度目かに放り投げた「ねこまくら」が、テーブルの下へ転がっていった。
テーブルの下の「ねこまくら」を咥えに行くサビ。
イヤな予感がする。
いや、奴もバカではない。なによりも動物の勘というものがある。動物の勘というのは凄まじいいもので、説明すると、
予感的中。
お、おい大丈夫か?
声をかけるも、サビは遠くを見るような目でボーッとしている。
ひょっとすると、サビはショックで、今、なにをやっていたのか忘れてしまったのかもしれぬ。
やや!この顔は今どころではなく、過去の楽しい思い出まで忘れてしまったのかもしれぬ!
おお、
少々ドキドキしたが、再びサビが「ねこまくら」で遊びだしたので胸を撫で下ろす僕であった。
ただし、忘れていなかったのか、忘れたが奇跡的に思い出したのかは不明。