徐に電気をつけると…



そこには





燃え尽きたはずの日本人形が…

人形

主人公

うへぁ!!!

少しだけ着物の端がこげているだけで



なんの損傷もない日本人形がそこにたたずんでいた




そこから笑い声が響いていたみたい




ふふふ




ふふふふ












うふふふふふふ…










電気をつけると同時に


その声はなくなり




代わりに日本人形が


現れたかのように




錯覚を覚えるほどであった





異様に大きな音で



時計が時を刻む



そのタイミングと少しだけずれた


心音が



耳について離れない






カチカチカチ…



ドクンドクンドクン…





明かりがともった部屋で



何も出来ずに立ち尽くしていた




ここは二階




誰かが持ってこないことには

どの道ありえない




寝る前




そこには何も無かった










何も
















なかった











深い眠りから
目覚めるとそこには












人形が








いた



あったんじゃなくて


いたのだ









これは後日談なのだが



やっぱりあのお寺には


おじいさんの住職など



いなかったらしい



ならあのじいさんは一体なんだったのか




いたずらをするような歳じゃないだろう



第一そんなことに何の意味があるのか










確かにあのおじいさんは


この人形を持って行って





確かに火の中に


投じた


それはみんなみていた



なので


後日この話をしたところ



あのお寺の人は何も覚えてなく



不思議な表情を浮かべていた





いう話を聞いた


聞いたというのは


友人がまた


変な人形をつかんだので


お払いにもって行くといいと


アドバイスしたところ


そこにもっていき



その話をかるくさわりで聞いたらしい



全く覚えてない

とのことだった。




いるはずない


おじいさん


そして


ここにいるはずのない


日本人形


自分は


やっと動いた体で


電気を消して

再び眠りに着いた…



このとき

その人形に

布をかぶせることを忘れていたのは


間違いだった




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