ただいまー!
と
いいつつも
おそるおそる
玄関を開ける
ガラガラガラと
扉が乾いた音を立てて開く
またまえみたいに
玄関に鎮座していないか
怖くて凝視できなかった
が
目を開けるとそこには
人形はいなかった
流石に
あれだけ黒焦げになり
原型をとどめていない
黒い人形には
ここに帰ってくるだけの
魔力は無かったらしい
ものすごい疲れた
なにをしたわけじゃないけど
なんかつかれた
ようやく安心して夜を迎えられる
もしかして
他の人形がかわりに動いたりしないよね…
ようやく
安心して
布団を被り
夢の世界へ…
そこは無音の世界だった