主人公

これがあーでこーでこうだから云々…

なんとかおとうを説得して

そのお寺に持って行って

お焚き上げしてもらうことにした


そんな不気味な人形


ねぇ…

車に乗せると

まだエンジンもかけていないのに



人形はがたがたと揺れ出した



地震が着てるわけでもない



まして



窓も閉めてあるので風の影響でもない



しかもおかしなことに


ケースじゃなく


人形そのものが揺れてる




もう持ってるのも怖い…









人形ががたがた揺れる中



車のエンジンがかかり



ゆっくりと出発した

普段の自分のことを良く知っている人は


わかると思うが


自分の方向音痴は病的で


これも実は父親ゆずり



ものすごい方向音痴




長島スパーランドに行った際



帰り出発した直後に



みんな寝てしまい



2時間後に起きて


そろそろ自宅につくころと思ったから

今どこ?ときくと

もうすぐ長島につくぞ!

2時間経ってるのに


なぜ…


これを聞き妹は

早く帰りたいと泣き出す始末w




そんな方向音痴ではあったが



そのお寺とは



おとんが通っていた高校のすぐ近くで


割と主要の道路のわき道を入ったところにある




でも




着かないんだ。




なんでか


ぐるぐると同じようなところを回ってる…




これはいつもの方向音痴ではなく


なぞだった。



迷うわけない場所だったし









普段15分もあれば余裕でつくところに


1時間近くかけてようやく到着


さっきまで晴れていたのに急に雨は降り出すし


変だった


天気予報も0%だったのに

いらっしゃい。

今日お焚き上げだけど

その人形かね?

坊主はさすがに早い


と思ったけど

ここって女の人じゃなかったかな?

住職


したっぱかな?

むう…

これは…


少し大変なものもってきたね…


お払いしてきますんでお預かりします…

そういうと

坊主は人形を抱えて奥へと去っていった

坊主が去って小一時間経っただろうか


いつものように


といった感じで


人形のお焚き上げが始まった



炎に巻かれて人形が次々と焼かれていく




そこへさきほどの坊主があらわれると



抱えていた人形を何体か


火にくべた



そのご合掌をすると


人形が少しずつ焼けてく様を

見届けていた




パチパチと辺りに響く音



炎の熱気



その中からは


悲鳴でも聞こえてきそうな感じで



人形が焼かれていっている


先ほどの人形の中に


うちの人形もあった



炎に巻かれ


少しずつ炭になっていくのが見える



他の人形と比べて異様に燃えるのが


遅い気がするが



とりあえず


これで終わりだ



やっと終わった。

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