ここは魔王が待つ大広間……

魔王

よく来た 勇者よ!
もし、わしの味方になれば
世界の半分をやろう。
どうじゃ? わしの味方になるか?

勇者

お前は間違っているッ!
そんなことで味方を得て
なんの意味がある!?

魔王

目的を共有し、
適性を考慮した仕事内容と
それにふさわしい報酬に応じる人材

それが味方ではないのか?

勇者

ふざけるな!
艱難辛苦を共にし、長い時間をかけて
積み上げた信頼に基づく絆を持つ者同士が味方や仲間ってやつだ!

魔王

ふっ、甘いな…

勇者

おい、魔法使い
お前からも何かいってやれよ

魔法使い

私、魔王に同意なんだけど……

勇者

はあ?

魔法使い

私、勇者のこと味方と思ったことないし
私、世界の半分もらって
魔王の味方になろうかな……

勇者

はあ?
世界の半分の話は俺が先だろ
何、順番抜かししようとしてんだよ

魔法使い

だって、断るんでしょ?

勇者

いやいやいや
なに勝手に決めてんの?
断るなんてひと言もいってないし

魔法使い

じゃあ、魔王の申し出を受けるの?

勇者

う、受けようかな……

魔法使い

この裏切り者、死ねッ

勇者

イタイッ、杖でぶったな
父さんにもぶたれたことないのにッ

魔王

あのさ…
見てて飽きないのじゃが
外でやってくれないか?

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