藤代

先輩、久しぶりのイベントでしたね

葛西

うん。今回護国寺が来られなかったのは残念だけど

藤代

まぁ、護国寺は年末の大きいイベントに出たみたいですし

葛西

あまり間が開いてなかったしね。無理は言えないね

藤代

そう言えば、先輩は卒業しても小説書くのを続けるっていってましたけど、小説家になりたいとか、そう言うのは無いんですか?

葛西

小説家かぁ。なれたらすごいけど、私は自分でこぢんまりとやる方が性に合ってる気がするんだ

藤代

そうなんです?

葛西

プロの小説家になって書店に自分の本が並んだら嬉しいだろうけど、そうなるとお客さんと直接やりとりして売るって言う事は難しくなるだろうからね

藤代

なるほど。お客さんとの繋がりを大事にしたいんですね

葛西

うん。そうだよ

藤代

確かに、自分で直接売る方が実感は湧きますよね

葛西

そうだね。
藤代はどうなんだい?

藤代

あたしも、直接自分の本を売る機会があるのはすごく嬉しいです。
でも、卒業前に小説の投稿をしたいなって

葛西

小説の投稿?やっぱり、プロになりたいとか?

藤代

プロになりたいかと言われると、今はそこまで心が固まってるわけじゃないんです。
でも、自分の実力を試したくて

葛西

そうなんだね。それなら、投稿するのも良いと思う

藤代

来年は就活と卒論がありますけどね

葛西

ああ、その2つを疎かにしないようにして頑張るんだよ

藤代

はい、頑張ります

葛西

でもね、いまちょっと思ったんだ

藤代

なんです?

葛西

藤代がプロの小説家になったら、どんな話を書くのかなって

藤代

うーん、どうなんでしょう

葛西

プロ作家となると、出版社側の意向とかも組まないといけなくなるから、何から何まで自分の思い通りに書くというわけには行かなくなるだろう?

藤代

そうですね

葛西

その編み目を、藤代がどうやってすり抜けるのか。それを考えると、楽しみなような気がするよ

藤代

編み目をくぐるかぁ。それはそれでやってみたい気はしますね

葛西

ふふっ。そうは言っても、プロになるのは難しいし、遠い話かな?

藤代

そうですね。今はまだ遠い話ですね。
あれ?もしかして葛西先輩がプロになる気は無いって言うの、その編み目の事が気になってます?

葛西

ああ、実はそれも有るんだ。
プロになったら売れる物を書かなきゃいけないけど、同人でやっているうちは、法に触れないのであれば好きな物を書けるからね

藤代

売れる物かぁ。でも、それでも

葛西

でも?

藤代

あたしは自分の力を試して、どこまでやれるか、やりたいですね

葛西

ふふっ、藤代は強いね。私は置いて行かれてしまいそうだよ

藤代

そんな、置いていく事なんてないですよ。
だから、もう暫くあたしと一緒にいてください

葛西

ああ、そうだね。まだ暫く、一緒にいよう

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