竹井

ん…朝か

窓から射し込む心地いい朝の光で目が覚めた。快晴だ。

ベッドからすぐに起き上がった僕、竹井 義弘は両親に朝の挨拶を済ませ、顔や手を洗い、うがいをして朝食を食べ、昨日寝る前に準備しておいた学校のかばんを持って家を出る。

竹井

いってきます。

うん。予定通り。
どうやら僕は周りから真面目、と思われてるらしい。自分ではそんな事無いと思うのだが。
こうして家を出たところで僕は絶句する。

広瀬

よっ!

竹井

…何でいるんだよ。

広瀬

まぁまぁ。

そういってこの男、広瀬 直樹は笑う。広瀬は簡単に言うとチャラい。どうやったら学校指定の制服をあの着こなしに出来るのか知りたい。いや、知りたいと言うのは嘘だが。

早く学校に行きたいところだが、僕はもう一回確かめることにした。

竹井

なんでお前がいるんだ。

広瀬

なんとなく、だな。

僕にとっては迷惑極まり無い理由だが、相手にしても疲れるだけなので僕は学校に足を進める。

全部無視していたが、学校にむかう途中このチャラ男はずっと、

広瀬

好きな人とかいるの?

とか、

広瀬

もしかして彼女いたりして〜

などと言ってくる。自慢じゃないが、僕は彼女が出来たことは一度もない。
聞いた話によれば、広瀬は彼女がいないときがないらしい。別れてもすぐ別の女子が寄って来るのだとか。よく言えばモテモテ、悪く言えば女たらしだ。

しつこく質問してくる女たらしを無視している間に学校に着いた。
そこで僕は思い出してしまった。残念なことにこいつと僕は同じクラスだ。

竹井

今日も疲れる一日になりそうだ。

そう思いぼくは教室へ向かった。

そうそう。そもそもなんで僕が広瀬と絡む羽目になったのか、それを話そうと思う。

疲れる一日の始まり

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