出てきた瞬間におぎゃあおぎゃあと泣くものだと
それが当たり前だと思ってました。
ですが、はるちんはふにゃーと泣いただけ。
こんな弱弱しい泣き声で大丈夫なのだろうかと
不安になっているかあたんの胸に
はるちんが乗せられました。
名前を呼ぼうとか、
ありがとうとか、
色んな言葉を考えていましたが、
なんかもう、言葉が出なくって
無言でその姿を見つめていました。
はるちんは髪の毛が真っ黒フサフサで
手をずっと舐めているのが印象に残っています。
その後すぐにはるちんは別室へ。
かあたんは後の処理が残っていたのですが、
妙にテンションが高く目が冴えていていました。
出産が終わったら、もう痛いことはないと
思っていたのですが、それは色々と間違っていました。