わたしがおっさんを育てているという可能性について
わたしがおっさんを育てているという可能性について
わたしには、目に入れてもすごい痛いくらいの可愛い2歳の娘がいる。
わたしはこの子を産んだときから、“女の子”として育ててきた。
しかしながら、最近の娘の行動を見ているとある疑念がわいてくるのだ。
この子は本当に、2歳の女の子なのだろうか?
…。(じぃっ)
?
そして、その疑念はある仮説を生んだ。
この子がもし、“おっさん”だとしたら…?
ヒッ!!
思えばわたしは、出産したときに助産師さんから言われた
元気な女の子ですよ
という言葉をただ鵜呑みにしていた。
しかし、あの言葉ははたして真実なのだろうか?
もしかしたらあの助産師は、
WWO(World Wide Ossan)から送り込まれたスパイなのではないか?
キシシ…
そして、わたしが赤ちゃんを生みおとして放心状態になっている隙に、わたしの赤ちゃんとおっさんとを入れ替えたのではないか?
わたしはそこまで考えてぶるりと震えた。
ぶるり。
もしかしてわたしは、絶対に触れてはいけない真実にたどりつこうとしているのではないだろうか?
わたしがおっさんを育てているという可能性について
これより、わたしが娘のことを「おっさんなのではないか?」と疑う根拠を示していこうと思う。
しかし、これは国家をもゆるがす大スキャンダルに発展するかもしれない問題である。
知る勇気のある者だけ、読み進めてほしい。
おっさんだと疑う理由その1
おっぱいが大好き。
生まれたばかりの赤ちゃんは母乳から栄養を得るため、母親のおっぱいを求めることは、生きるために必要なことであると言える。
しかし、わが娘はすでに1年も前に卒乳しており、彼女にはもうおっぱいは必要ないのである。
それなのに、
おっぱい!おっぱい!おっぱい!
…。
この有様である。
おっぱい!おっぱい!おっぱい!
なぜこんなにもおっぱいを求めるのか?
それは彼女がおっさんだからではないか?
そう思わずにはいられないのだ。
おっさんだと疑う理由その2
全裸でウロウロする。
娘はいつも風呂あがりに服を着せようとするわたしからの逃亡を謀り、部屋中を全裸でウロウロとするのが日課である。
待てーーーー!!
きゃっきゃ
このまま牛乳を差し出せば、腰に手を当ててグビグビと飲むのではないかと思うほどの堂々っぷりである。
私はこの光景をどこかで見たことがあると思った。デジャヴだ。
そして思い出した。
お父さん…
そう、わたしの父である。
実家に住んでいたとき風呂上りに全裸でうろつく父の姿そのものなのだ。
きゃっきゃ
なぜ一緒に住んだこともないわたしの父と同じ行動をとるのか?
それは彼女がおっさんだからではないか?
私の疑念はますます強まった。
おっさんだと疑う理由その3
屁の音がめちゃくちゃでかい。
娘の身長はだいたい80cmで、小ぶりである。
しかしながらこの娘、その小さな身体からは想像もつかぬほどダイナミックな屁をするのである。
………!
噴火!?爆発!?!?
そう勘違いしてもおかしくないほどの爆音である。
屁をした娘は笑顔で尻をぽんぽんと叩いている。
わたしが心配になって彼女の尻を確認すると、
(スッキリ)
!!
やはり。
尻がみごとに2つに割れている。
屁のあまりの衝撃に耐えられず尻が割れてしまったのだ。
この小さな身体からこれほどの威力を持った屁が出るのはなぜか?
それは彼女がおっさんだからではないか?(おっさんに謝れ)
私の疑念は確信に近づいていた。
これだけの証拠が集まっているにも関わらず、わたしは未だに娘の正体を暴くことが出来ずにいる。
わたしも命が惜しいし、なにより真実を知ってしまうのが恐いのだ。
真実は、闇に埋もれてしまった…。
娘よ、わたしの愛する娘よ。
お前は一体…
何者なのだ?