大草原を馬で旅して分かったこと

1 旅の始まり

200X年8月7日

23:10東京駅発の
ムーンライトながらに乗った。

ゆえじ

間に合った・・・
とりあえず第一関門突破かな

何気に初めての青春18きっぷでの旅・・・


終点の大垣に着くのは翌朝5:51

そこからまた乗り換えを繰り返して
大阪まで行く。

ゆえじ

乗り換えの時間とか
もう一度確認しておこう・・・

でも大阪へ行って終わりじゃない。




この旅の本当の目的地は、内モンゴル自治区。

大阪から船で2日かけて上海へ。

上海から高速列車に乗って
北京経由でフフホトへ。

フフホトからバスで草原に入る。


草原に到着するのは4日後だ。
遠い。




目的地へ行くだけで疲れそうだけど、
メインはそこから先の5日間。
ひたすら馬に乗って草原を旅するという。




乗馬キャラバン。





特に深い理由は無く、
ただ単に馬だの草原だの放牧的なものに
ビビッと魅力を感じただけで。





人工物だらけの東京で
生まれ育ったからなのか、
途方もない大自然への憧れが
昔からものすごく強かった。


日本では体験できないような
非日常を味わいたいと思ってた。





前からこのキャラバンに参加してみたいとは
考えていたものの、なんだかんだ
サークルやらバイトやら友達との旅行やらで
チャンスを逃し続けてて。






今年、大学4年の夏休み、
9月から始まる留学生活の直前になって
やっと、この予定をねじ込むことができた。


ゆえじ

…本当は日本でもっと入念に留学準備をするべきだったんだろうけど

でも、これが本当に最後の夏休み。


最後のチャンス。



これでいいんだ、間違ってない。



思い残すことがないように、
やりたいようにやるんだ。


ゆえじ

・・・・・・・・・

ゆえじ

・・・とりあえず、寝よう

目が醒める。





首が痛い。


ちゃんと寝てたのかどうかも
よく分からない。


疲れはもちろん取れてない。


ゆえじ

こういう時いつも思うけど、
どこでも寝れて体力的回復
できちゃう人って羨ましいよなぁ…

窓の外を、のどかな田園風景が流れていく。




電車の旅は好きだ。



快適な温度の中で、好きな音楽を聴きながら
移りゆく景色を見るのが。



車だと高速道路は人家のないところを
通ることが多いけど、
電車は人々の生活の中を走っていくから。



駅のホームだったり、道を歩く人だったり、
見どころが多いというか、飽きない。



いつまででも見てられる。


どこかへ旅行する時は
なにかテーマソングを決めるのが好きだ。



旅行中ひたすら聴いてると、
その曲に旅の思い出が染みつく感じがする。


そして、後から聴きなおす時はいつでも
旅先のにおいやそこで感じたことまで
ありありと思いだせるから。

ゆえじ

どれも捨てがたいけど、
やっぱりKENの新曲が好きだなぁ

この旅のテーマソングが決まった。

















「きみがくれた奇跡に」

車掌

まもなく終点、大垣です。
お降りの際はお忘れ物のないように・・・

ゆえじ

そうだよ!
景色に見とれてる場合じゃないし!

大垣着いたら
ダッシュするんだから!!

大垣に着いた。


ここから乗り換え
ミスらないようにしないと。


船に乗り遅れたらシャレにならない。

ゆえじ

・・・よし・・・!

楽しい旅になりますように。

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