4月30日

犬伊

というわけで、明日いこうよ、ここの食べ放題

新乃

・・・

にーのを部屋に呼んで、早速明日の計画を立てる。
白勢先生に教えてもらったレストランは、電車で30分ほど行ったところにあるらしい。

犬伊

ねえ、にーのは食べ放題行ったことあるの?

新乃

・・・

にーのは首を横に振った。

犬伊

じゃあにーのの初めてだね

新乃

・・・

てっきりにーののことだから、食べ放題なんて行ったことがあると思っていた。
けれど初めてなんて、なんか嬉しいな。

犬伊

にーのは、他にどんなことが初めて?

新乃

・・・

俺が聞くと、にーのは少し考え始める。
俺はちょっといたずらしたくなった。
だって部屋で二人きり、手の届く距離にいるんだ。

犬伊

例えば

新乃

・・・

肩を抱き寄せて、鼻がつきそうなほど近付く。
ああ、にーのってやっぱり、甘い匂いがする。

犬伊

キスは初めて?

新乃

・・・

新乃

・・・

にーのはぎゅっと目をつぶって縮こまってしまう。
そんなことされたら、ますます意地悪したくなる。

犬伊

にーのって甘い匂いするから、美味しそう

新乃

・・・

新乃

・・・

犬伊

いてて・・・冗談だって

新乃

・・・

犬伊

ごめんね、にーの

新乃

・・・

いたずらが過ぎたらしい。
怒ったにーのは不機嫌になってしまった。
明日の食べ放題で、うーんと甘いのをあげよう。

つづく

いよいよ食べ放題!

犬伊

また見てね

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