テレビも動画もゲームも飽きていた。
退屈でつまらないいつもの毎日。
テレビも動画もゲームも飽きていた。
退屈でつまらないいつもの毎日。
はあ・・・
口から出るのはため息ばかり。
そんな自分にも嫌気が差す。
不意に、僕は空を見上げた。
あれ・・・
間も無く日の落ちる茜空に、一筋の光が見えた。
流れ・・・星?
それは一瞬で燃え尽きること無く、煌々と輝いている。
すごい、流れ星なんて初めて見た
思わぬ出来事に、僕は流れ星をじっと見つめた。
すると、あることに気づいた。
あれって・・・人?
光に包まれ、距離も遠いから定かではない。
けれどもそれは、確かに人だった。
しかも、どうやら女の子に見える。
う、そだろ?!
誰も気づいてない?!
とんでもない事態に気づいた。
ベランダから周りを見ても、誰も気づいていないらしい。
SNSにも、人が落ちているなんてニュースは見当たらない。
ど、どうしよう?!
いや、どうしようったって・・・でも・・・
僕は無我夢中で走り出していた。
女の子が落ちてくる。
そこに走って行って、どうするのか?
僕自身わかっていない。
けれども、行かなきゃいけない、なぜだかそう思ったんだ。
彼女の姿を確認しながら、走り着いたのは小高い丘にある公園だった。
他に人はいない。
ハア、ハア、ハア・・・
公園にたどり着いた僕は、思わず息を飲んだ。
薄暗くなっていく公園で、彼女はキラキラと光をまとって、ゆっくりと降りてくる。
・・・
彼女は軽やかに降り立つと、僕を見てニコッと笑う。
みつけた
そうして僕たちはこの日、出会った。
すぐに訪れる別れも知らずに。