-- 僕は昔から、本が好きだった。



一 春夏秋冬

今日はシェイクスピアの気分だけど、日本文豪も読みたいなあ。あ、やっぱりシャーロック・ホームズにしよう。


子ども、大人、老人……

幅広い年齢層でも関係なく
誰にでも
好きな物や趣味はあると思う。

例えば、ゲームが好きな人であれば
好きなゲームカセットを。

ファッションに興味がある人であれば
オシャレな服やアクセサリーを
欲しい、集めたい と思うだろう。


僕、 一 春夏秋冬( ニノマエ ヒトトセ ) は

その好きな物が 本 だった。


初めて僕が読んだのは
皆がこぞって読み、集めていた少年漫画。

その流行りに乗り遅れまいと
毎月、発売日になれば
近所のコンビニへ買いに行っていた。

『 皆の輪に入りたい 』

それが当初の目的だった筈が
いつの間にか、誰よりもその本を好きになり
その本に関しての質問なら
秒で答えられる程に読み親しんでいた。

一 春夏秋冬

本、本、本…… ああ、やっぱり僕の部屋が1番落ち着く。 見渡す限り、何処を見ても、僕の大事で最愛の本達が並んでる。 もう少しで、推理小説コレクションは揃え終わるし。 楽しみだなあ。

その本をキッカケに
僕は、本という本を読みあさる様になる。

流行りの少年漫画は勿論
文豪達の小説、ライトノベル、探偵小説
エッセイや料理本まで
ジャンルを問わず
とにかく読みあさった。

そのお陰で、雑学においては博識だ。



それ程に、本が好きだった。

しかし、僕の本好きは
読書家なんて域では収まらない。

本が好き
愛している
読書は息をする事
本に囲まれたい
本と共に生活したい
本と添い遂げたい

食べ物もゲーム機もテレビも何も要らない

ただ本が欲しい
本と生きたい

異常なまでの僕の本への愛は
年齢を重ねるごとに増して行った。


いつだったか。

人は勿論、何かへの興味が
全て本に向かってしまった僕が
学校でお世話になっていた
カウンセラーの先生に
紹介されて行った病院で分かったことがある。




『 僕は、ビブロフィリアらしい 』

ビブロフィリアの少年

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