■はじめに 本当に誰も教えてくれないことなのか

 本作のタイトルは、『ヒロインはうんこなどしませんわ:誰も教えてくれない小説にまつわる講座』です。
 まずタイトルにつっこみ入れたいところでしょうが、我慢して、サブタイトルのほうにつっこみ入れてください。というより、筆者が自らつっこみ入れます。
 本作では、小説にまつわる講座的な何かが語られるのですが、『誰も知らない、とっておきの裏情報を教えてくれる』かと言うと、それなりには正しいけれど、それなりに嘘です。つまり誇張であり、釣りですね。
 あ、タイトルの『うんこ』ももちろん釣りです。でもタイトルで釣るのは大事じゃないですか、ははは。

 さて、何が誇張・嘘なのか。『筆者以外誰も言わない』ことなどあるわけないからです。本作では、一般的な小説講座では教えてくれない内容満載ですが、誰も言っていないことを筆者だけが言うなどということはありません。
 どんなに奇抜なことでも、この日本において――教育が普及して人口も多い日本において、自分一人だけということなどありえません。ましてや世界も含めればなおさらです。
 そしてもう一点。正しいことは誰が考えても同じです。難しくもないものなら特に、多くの人が同じ結論に至っています。過程は人それぞれでも結論は同じになるのです。

 例えば本作に出てくる主張『小説の台詞の前に発言者名を付けるべき』は、筆者が記憶しているだけでも、別の方が主張しているのを二回は見ました。知らない人も含めれば、山ほどいることでしょう。
 というより、このサイト『ストリエ』が筆者の意見を飛び越えて、イラスト付きで発言者をわかるようにしているではないですか。ストリエを含めていいなら、三回目の目撃ということになりますね。
 他の主張や説明も似たようなものです。

 とはいえ、聞く機会の少ない、少数派な意見や、広くは認識されていない内容が中心となります。みんな知っていることなら本作の価値ゼロですからね。本作はみなさんが読む価値あると思い、投稿しています。

はじめに 本当に誰も教えてくれないことなのか

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