ドアの向こうには、夕日に照らされた
ドアの向こうには、夕日に照らされた
いつも通りの教室があるだけだった。
ただ一点、一人の少女を除いては
氷室...さん?
天里君...?どうしてここに?
あれ、俺の名前...
忘れた宿題を取りに来たんだよ
え...っと、その手に持ってるのは...
あぁ、コレ?銃よ、ピストル
そう、彼女は淡々と説明する
それは学生が持つものじゃないような...
それよりも、気づいたの?
気づいたって...何が?
あぁ、いやいいのよ
ただ銃声がしたら疑うのが普通でしょ?
あぁ、うん。でも特に...
教室に変わったところは特に見当たらない
いや、あった...
ロッカーの下から
見覚えのある赤い液体が流れている
えーっと、アレは
えぇ、死んでるわよ、見てみる?
遠慮します!!!
じゃあ、僕はこれで...
とにかくこの場から逃げ出したい一心だった
が、しかし.....
それはダメよ、見られてしまったもの
いや、気づかされたというか...
本当はね、銃声を聞きつけた
教師がここに来る前に逃げる筈だったの
でも、あなたが来てしまった
教師が来るまで時間がないわ
その先は聞きたくなかった...
だって、自分の好きな子から
口封じとして死んでもらうわ
僕を見逃すという選択肢は...
ないわ、でも.....
でも.....?
何かメリットがあるなら話は別よ
メリット...何か...ないのか?
いや、あった、一つだけ、大きなメリットが