はぁ

ったく
神崎のやつ
諦めが悪いのなんのって……

えっ

あーはいはい
つか、どちらさまですかぁ

お邪魔しまぁす

珍しいなぁ
レイちゃんが遊びに来るなんて

どうした？
死ぬほど暇だったのか？

いや、そういうわけではぁ

今のは冗談っ
なんか用があるんだろ？

えーっと……

んだよ

……

言いづらいコトなのか？

私、賢治君に
どうしても言わなくちゃいけない
ことがあって

？

デートの件でいろいろ
迷惑かけてごめんなさい！

……

いっぱい嫌な思いを
させちゃったから

本当にごめんなさい！！

私がなんとかしなくちゃ
いけなかったのに……

何もできなくて……

ただ、見てるだけで……

うぅ……

そうか

……

よし、許す

えっ

んだよ
俺が怒鳴りつけるとでも
思ったか？

……

怒らねーよ
つうか、謝ってもらうのも
なんかアレだなって思ってるくらいだし

それは！
私が手伝ってって頼んだから！
やっぱり、私が

まぁまぁ、落ち着けよ

誰も悪くなんかねーよ

強いて言えば、軽い気持ちで話に乗った
俺の責任だ

そう、かな

つか、意外と真剣に考えてたんだ

当たり前でしょ！

可愛いとこあんじゃん

な、なんですかソレ

ありがとう
わざわざ、来てくれてさ
嬉しぜ？俺

うんうん

も～っ
ニヤニヤしないでください

おい、石塚

お前さぁ
インターホンくらい

一樹くん

お、来てたか
ちゃんと”ごめんなさい”したか？

その言い方やめてください……

石塚、飯できたから

おっけ～

へ～
一樹くんが賢治くんの分も
作ってあげてるんだぁ

まぁな

じょ、女子力高い……

つか、早く来いよ
冷めるぞ

いつも悪いねぇ

思ってねぇだろ

いやぁ、ホントに感謝してるぜ

そういうことにしといてやる

つか、いい加減
インターホンかノックして

いらねーだろ

いる！！

……

なにしてんだ？

え？

いや、晩飯

えぇ？私の分もあるの？

来るだろうと思ってたからな

じょ……

女子力高すぎ……

ちなみにレイちゃんが
謝りにくる事は
柴野から聞いてた

えぇ……

ほら、石田がはやくしろってよ

いこうぜ、レイちゃん

う、うん

みんな、私が落ち込んでたから……
励ましてくれてるのかな