はなさんとファミレスで話した2日後の夜、僕は夕食が足りなかったので、こっそりと夜中にジンジャーエールを飲みながら歌舞伎揚げをパクついていた。

う~~ん歌舞伎揚げまいう~最高!やっぱり油で揚げた茶色!これに外れはないですな!茶色!油!最高~~~!

こうくん、起きてる?

その時はなさんからラインが入ってきた。

えっ?おっとはなさんからだ、まだ起きてるよ

遅くにごめんね

いや、別にいいよ

今何してたの?

いやパソコンでゲームなんかを何となくね。。

そうか、実は今日この前言ったとおり、まゆと話してきたんだ。

あっそれはありがとう、どうだった?

うん、あのね、多分まゆも香川君の事好きだよ、気になる人だって。だけど今は距離が離れてしまって、また前みたいに仲良く話しがしたいみたい。

そうか、お互いにまだ好意を持っているのに、離れているんだね。。。なんとかしてあげたいね。

ねえ、ひとつ思いついた事があるんだけどさ?今度のプール、香川君とまゆも誘ってそこでなんとかならないかな?

そうだね、それができるならいいかもね、でも中西さんは来るかな?

そこは私がなんとか説得するから。

分かった頼りにするね。

任せといて、あっそうだ。

なに?

あのさ、これ関係あるかどうか分からないけど、まゆが気になる事いってたんだよね。

えっ、何て言ってたの?

彼が羨ましい、素を出せている彼に憧れているのかも。。私にはもうそれは、できなくなってしまったけどって。。。
この前喫茶店でこうくんと清水が言ってたでしょう?相手にはあって、自分には無いってものって。その言葉とまゆが言ってた言葉が
上手く言えないけど、妙に重なって、耳に残ってね。。なんとなくだけど。。ハハ忘れて。

いや、はなさんその言葉、今回の件でとても重要な気がするよ

ええ?本当?

うん、上手く言えないけど、ひょっとしたらその言葉の意味がとても関係しているかも。彼女が過去できたそして
今できなくなってしまった事、もう無いものってなんだろうね。。。

そうだね。。。まあそれはプールへ行った時になんとかしたいよね

そうだね。。。ところでプールの日程だけどいつにする?ちなみに関口に聞いたらやっぱりあいつすごく喜んでて
直ぐにでも行きたいって。(笑)どうだろう、明後日の午前9時駅前に集合でどうかな?

えっと、そうだね、これからまゆにもラインしてみるから、ちょっと待っててね

うん

こうくん、まゆも明後日OKだって

あとは清水と香川だな

俺は明後日OKだから

清水怖いよ!いきなり入ってくるんじゃない!っていうかどこから聞いてたの?

ん?最初からだよ、二人とも僕がオンラインだったことに気がつかなかったの?

あのさ。。。何か発言してよ

あんた、本当に!はあ~もういいよ。。

まあっとりあえずOKってことで、あっでも香川くんはどうかな?

多分ご両親も実家に帰っているしずっと病院にいるから大丈夫だと思うけど、しかも病院にずっといてもどうせ抜け出してファミレスで大食いしているから、プールにでも連れて行ったほうが全然健康に良いよ、彼の事は気にしないで
何とか連れてくるから。

わかったよ、じゃあ、あっそれともうひとつ~

えっ何?

そんなに歌舞伎揚げばっかり食べてると、誰かさんの事言えなくなっちゃうよ~パソコンのウェブカムは切って物を食べたほうがよかったんじゃないの?

ああああ~しまった!!!

僕はその後ラインに香川が何の反応もしなかったから、自転車に乗りこの前追い出されたファミレスに向かった。しかし、というか予想通りそこには香川はいなかった。(まあ、この前追い出されたばかりだのもね。。。)それで、その近くにある別のファミレスに向かった。するとそこに香川はいたのだった。

(やっぱりこいつも俺の親父と同じで好きなものはそう簡単にはやめられないんだろうね。。。)

そこできのこ和風パスタ Lサイズ3人前頼んだ香川君!

香川は突然僕に大声で声をかけられ食べ物を喉につまらせたようだった。

うぐっ!ううううう


ドンドンドン
彼は食べていたものをコーラで押し込むとバツの悪そうな顔をして僕を見上げてきた。

見つかったか、はあ~

見つかったちゃたね。。。

ねえ香川君、唐突で悪いけどさ今日はちょっと君に頼みがあってきたんだ。僕の頼みを聞いてくれるかな?

えっ?いや、その。。。食べるのはなんとか減らしてみるよ、少しづつだけど。。。

そんな事は頼まないよ、それは頼まれてやることじゃない自分でやる事だろう?ところで明後日みんなでプールに行かないか?

えっ?プールなんていって何をするんだよ?

まあそれは来て見てだよ!


(ああ、相当嫌がってるな。。。不信の表情もあるな)

まあ安心してよプールでダイエットなんて考えてないからさ、な?

分かったよ。。。。


それからあっというまに2日間は過ぎてプールに行く当日になった。
しかしそこでは予想外の事が待っていた。

えっ?

コーキ!!久しぶり!


僕はビックリし、言葉が出なかった。
自分が抱き付くと僕が倒れてしまうのを分かっているので、丁度良い距離を保ちつつ、近付いてきた。

玲奈、どうしてここにいるの?もう大丈夫なの?

私はまだ外の日射しに当たるのは早いって言ったんだけどね、 どうしても来るって

もう~はなあは大げさだなあ、私はもう大丈夫!それにせっかくの夏休みの残りを自分の部屋なんかで閉じ籠って終わりにするつもりなんか絶対ないんだから! 

まあ、余り無理しない方が良いよ

うん、まだ泳ぐのはダメだけど、ビーチで日光浴くらいなら掛かり付けのお医者様も良いって言ってくれたの。

そう、良かったね、うん?何か話がおかしい様な気がする

あのさ玲奈一つ質問が有るんだけど、確かこれから行く市民プールには、人口ビーチはなかったと思うんだけど。。

当たり前じゃない、だってこれから私達が行くところは、石垣島の天然トロピカルビーチだよ。パパの会社の研修施設が今空いているからそこをバケーションに使わせて貰おうと思ってるの!

後ろではなさんが、拝んで謝っている、なるほどあなたも論破されてしまったのね。

でも、僕いや、関口とか香川とか、中西も今日のプールの用意しかしてないよ、

そんなの大丈夫!着替えとか、必要なものは全部用意してあげるから。。。だって男子の着替えは全部適当て良いでしょう、

えっ?そんな事無いと思うんだけど、

えーだって、コーキは私のセンスでもう決めてあるし、清水君はアロハシャツグラデーション含めて50着準備したし、あと残りの男子も部下に適当に決めさせたから、それと女子の分はいい加減にきめられないから、はなあと中西さんはここにリストがあるから、各自どのブランドがいいか決めてもらっていいかな?

えっ?ブランド品?本当?

本当~!!ブランドもん選んでいいの~?ラッキー~~

関西の人だから特にブランド物に目が無いようですね。。わかります。

そう言うと女子同士でなにやら話し始めて盛り上がり始めた。そして清水は、爽やかにサムズアップ!ああ、清水はアロハシャツで完全に買収されて満足な表情してるし、はなさんも、さっきまですまなそうな顔が、恐らくiPadに表示されてるブランドショップのカタログに魅いられているどころか、オイオイ完全にはなさん目がいってます。僕がいろんな困った可能性に思いを巡らせていると、

おい、松川、マジかよ一緒に行く面子に梶本玲奈も入っているなんて聞いてねぇーぞ、お前あいつと知り合い?

いや、いろいろとあってな、話すと単行本一冊位になるから、以下割愛

おいそれちょっとケチくない?でも、いいなあ、梶本怜奈と知り合いかあ~

そうかぁー?、

だって彩備高 美少女投票三期連続一位だぞ

まあ外見はね、


(中身も悪くは無いんだけど)などと一人考えていると、

なあ松川、梶本の事で何か知ってる事ある?

へっ、?

だってこのチャンスを生かさないては無いじゃん!、好きな事とか、趣味とか何か知ってるか?

そうだな、まあ見ての通り外見とか見た目にこだわるから、ブランドものとか後は食べ物とかにも拘るかな。。。

(シドニーの時も毎晩5つ星レストランしかいかなかったからな、でもそれは今言えないよね。)

そうかぁー、それは良い情報もらった、実は俺料理が得意中の得意なんだ!

へえ~それは初耳だぞ!とてもそんな感じには見えなかったから

親父に小さいころから料理は教えられてきたし、自分でも好きだから続けてこれたかな、
多分自分でも言うのもなんだけど、そこらの高級レストランとなら良い勝負できるんじゃないかな?

そこまで、自信があるのかすげ~な、小さい時からって、お父さんもコックさんか何かやっているのか?

ああ、親父は明治ホテルの総料理長やっているよ、小さいころから親父の職場に出入りして料理を教えてもらったな


(うん?何かひっかかるような気がするけど、まあ、別に関口の事だから大した事ないだろう)

その後僕達の航空券はどうするんだろうという僕の懸念は、空港で梶本製作所のプライベートジェットを見せられ跡形も無く消えてしまった。

飛行機に乗り込みはなさんと、怜奈がそれとなく小声で話しかけてきた

コーキ、香川君と中西さんの事、だいだいの事情は清水君と、はなあから聞いたからできるだけ協力してあげるね

怜奈がいうには、香川君の料理の腕を石垣島のロッジで活かせば、まゆとの間になにか上手くいくきっかけになるんじゃないかって私もその案っていいなあと思ってね。

へえ、梶本が自分の利益に全くならないのに、人の為にか。。。変わったもんだ、これも松君の影響かな


(清水の奴怜奈に感心しているな。。。。)

なるほど、それは良く思いついたね、さすがだね怜奈

へへえ~まあ~この前シドニーでお騒がせしたお詫びも兼ねまして、私の父所有の石垣島のまあまあなロッジにご招待するよ、、もちろんプライベートビーチも貸切、準備万端だよ!

その後離陸許可が降り、ジェットは離陸した。機内ではみんなでトランプをしたり雑談をして過ごした。しばらくして怜奈が僕を呼び寄せた

怜奈どうしたの?

ちょっとここに入ってくれる?取って欲しいものがあるんだけど。。

いいよ

僕はそこが更衣室だとは気づかず、玲奈になかば無理やり着替えさせられた、何でも一昨日の深夜行き付けの渋谷のブティックの店長に電話をかけて、店を開けさせたらしい。本当にごめんね店長。。。。と僕が心の中で謝罪。

よし!最高!やっぱり私の見立ては完璧!私の睨んだ通り、コーキは磨けば光る男だね

似合うのかな。。自分でも良く分からないけど。。。

へえ~男子でもカッコ可愛いってあるんだ、掲示板に書いてあったとおりだ

わー松川君、超雰囲気かわるやん、ええ感じやね

そう?あ、ありがとう。。

ふん!やっぱりリア充だ!

機内でランチを食べ終わった後、梶本父所有のプライベートジェットが石垣空港に着いたのは14時過ぎだった。

8月下旬とはいえ石垣島はまだ夏真っ盛りだった。
ただ、蒸し暑いとは言ってもそこは南国の暑さがあり、香港の密集した暑さとは全く質が違っていた。
空港から北に向かうリムジンに乗り込む。途中南国の椰子の木が時々途切れるとそこには綺麗な絵葉書に出てくるような海が見えていた。

いや~綺麗だね~

と思わず口に出る。
はなさんも海をずっと見ている。

そうだね

実はここのロッジに来たの、私も初めてなんだよね、今までは会社の施設位にしか思って無かったんだけど、まあまあいいとこだね


リムジンは15過ぎにロッジに到着した。夕暮れだったけど、静かな波音が聞こえるビーチが直ぐ近くにある。

やっほ~おい松川!泳ごうぜ!!

全くお前は、今ついたばかりだろう、これから注意事項とか施設の説明があるから、それにしても俺は今日は泳がないぞ。ちょっと眠いから
そこらへん散歩して一休みするよ

え~分かったよ、じゃあ俺は波打ち際で遊んでいるか

ああそうしてくれよ


その後管理人さんから施設の注意事項の説明を受け一旦解散となった。

それぞれの部屋に戻る時清水が香川を呼び止めているのが見えた、

香川は料理が得意だそうだから、中西さんと一緒に晩御飯頼んでも良いかな、実はさっき管理人さんに聞いたらコックさんお盆休暇でいないそうなんだよ

えっ?でも俺は料理はやめたんだけど、

そこを頼むよ、他の奴らも料理は余り得意じゃないし俺も作れるのはサンドイッチ位なんだよ、
でないと、皆で豪華なロッジでサンドイッチを毎日たべることになっちゃうよ、それは君も望まないだろう?

えっ!それはちょっと嫌だな。。。


その言葉にすかさず関口が反応する。

俺も料理得意だから、できるけどね、あっイテテテテテッ!


僕は関口の手を強くつねる。

何するんだ!え?

僕はスマホを気づかれ無いように見せる、

(ここは、香川と中西を二人にしてやってくれ、お前の次の言葉に二人の未来がかかっている。玲奈との事は俺ができるだけ考えてやる。)

こういう風に言えば、男気があり単純な関口は納得するだろう。スマホのメッセージを読み終わった関口は、最初は少し驚きの表情を見せたが、僕の提案に直ぐに満足したようで、直ぐに満足した表情になり。

いや、俺バカだな~、手腱鞘炎だったの忘れてた、香川、中西宜しく頼むな、

ニヤリと僕の方を一瞥すると、キャンプファイヤの薪を集めにいくと出ていった。

それじゃあ、仕方ないけど俺が作るよ、但し俺の味付けで作るから文句は言うなよ。。。

大丈夫、君の腕は信用しているよ。好きにやってくれ、但し裏方のスタッフさんの分も作る必要があるから二人で分担してやって欲しいじゃっ。


(ふふふ、よし上手く事が運んだようだな。。。計略成功です。関口は単純なやつだ。うん?何か、この感じ普段の清水みたいだな。うわーいつも一緒にいるから、似てきたのかな。ゲッ。。。。清水に似てきている?それは。。。いやだああああああああああああ!!!!

第13話 タフです怜奈さん 石垣島編

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