読者の皆様へ
これより先は『聖剣と世界滅亡の物語』の、第一章をご通読頂いてからのほうが、よりお楽しみ頂けると思います。
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作者名『すずろ』で検索ください。
ううっ……
謎の異空間に吸い込まれた青夜。
目を覚ました彼は、辺りを見回しつぶやく。
なんだ……ここは……
溶かされたコンクリートのように無機質な地面と異様な模様の空。
そして傍には、青夜と同じぐらいの年恰好の若者が倒れていた。
ううっ……
……!
え? ここどこ?
誰だ!
うるさいなー、ちょっと待って
そう言って男は、ぺろっと皮膚が剥がれてしまって血が滲んでいる自分の片腕に、もう片方の手を当てる。
ヒール!
するとその傷は、みるみるうちに塞がっていった。
っ!! それはなんのマネだ!
なんのって……ただの魔法だよ
魔法だと!? お前、魔女の仲間か……!
魔女?
青夜は携えていた拳銃に手を掛ける。
おいおい! その魔道具、魔王の!!
発砲の瞬間、男の脇にあった剣が宙に浮き、弾丸をはじいた。
うわあ! ありがと、ヴァイス!!
ちっ……! また銃の効かねえ奴か!
青夜は銃を捨て、ブレードを握りしめる。
斬りかかる青夜に応戦する男。
激しくぶつかりあう音で空気が振動する。
何すんだよ! てかあんた、魔王の仲間だな!!
殺してやる……!
その時、二人だけしかいないこの空間に声が響き渡る。
あはは! あんたそっちで魔王って呼ばれてるのね
そうなんだよ……
なんだ……? どこからか声が
てか、やっかいなものを持ち帰ってくれたじゃない……
君だって……
どうする? この子たち
どうって……君の物には僕は干渉できないし……
なになにっ? 誰が喋ってるの?
そうだわ! いいことを考えた
うん……僕も今、同じことを考えてたよ
混沌への終止符となるかもしれないわね
じゃあ、それで行こう。まだ三日月が出てるはずだ
謎の声の後、空間に出現する黒い渦。
これはっ!!
なにっ? 体が吸い込まれる!
うおおおおお!!
第二章
『別れの始まり』
青夜さん……
魔女と青夜が共に消えた空を見つめながら、ローザは自室のある空中庭園でひとり佇んでいた。
その時――
え?
空に黒い渦が現れた。
あれは……魔女の!
うわーーー!!!
空から落ちてきた少年。
だ、だれ……?
オレ? オレは火哉っつーんだけど……ここはどこ? キミは?
あたしはローザ。あなたは魔女の仲間?
なにそれ? さっきの男もそんなこと言ってたな
さっきの男って? もしかして青夜さんですか!?
ん? つか、痛ってーな。ヒール!!
?
あれ? ヒール!!
???
魔法が……使えない……
中二病ですか?
へ?
こうして二人は、出会った――