…白雪姫の生け贄?
なんだ…それは…。

レッドクロ

…ん?

…何かが、俺の足元にぶつかった。
俺は振り返り、足元を見た。

…そこにあったのは、真っ赤な林檎だった。

レッドクロ

…まさか。

俺は林檎を拾い上げ、見回した。
…すると、一口だけ食べられた形跡があった。

レッドクロ

…シロエは…この林檎を…。

赤貴

…そんな毒林檎なんて捨てろ。

レッドクロ

いっ…!?

…赤貴は思いっきり、林檎を持った俺の手を叩いた。

そのため、俺の手から落ちた林檎は…勢い良く、床へと叩き付けられ…潰れてしまった。
潰れた林檎は…まるで…血のようだった。

…それから後日…黒貴は目を覚ましたが…

俺が井戸に入った後の記憶がなかった…。

そのため、この事件は迷宮入りとなり…幕を下ろした…。
後に、次期当主だった黒貴は…別室へと閉じ込められ、代わりに…赤貴が次期当主となった。

…俺はなぜか…黒貴が許せなかった。
黒貴だけ、記憶がなく…平然と生きていて…シロエだけがあんな形になってしまったことに。

レッドクロ

…。

…俺は昔のことを思い出しながら、倒れた彼女を部屋へと運んだ。

…彼女もこのままだと。

レッドクロ

…毒林檎を食べた白雪姫は…。

俺は…彼女の

手の甲にキスをした…。

レッドクロ

…俺は一体…!?

我に返り、俺は後すざりした。

花宮 鈴

…ん?

…しばらくすると…彼女は目を開けた。

レッドクロ

あ…あっ!!

まさか、本当に生き返るなんて…。
俺は…恥ずかしい気持ちと…嬉しい気持ちが混ざりあった気持ちだった。

その気持ちが行動となり、

レッドクロ

…良かった。

俺は…彼女を抱き締めていた。

ー続く

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