鈴石茜

さてと。こんな感じで……

伊納アスナ

大体まとまりましたかね

東海竜弥

……眠い

伊納アスナ

もう! 東海殿はそればかりですね

鈴石茜

まあ竜弥はいつも通りだからもういいよ。
終わったしやっと眠れるねー

佐島亮

じゃあ僕、先生にこの書類提出してきます

鈴石茜

うん、よろしく

教師

おー、やってるか?

鈴石茜

あ……先生

伊納アスナ

おおっ 最近めっきり姿を見せなかった、無慈悲で生徒に厳しいと評判のある生徒会顧問の先生じゃないですか!

佐島亮

……なんで今ちょっと説明調だったんですか

鈴石茜

先生、一学期の反省書類できましたよ

教師

おう。それは丁度良かった

教師

こっちできーっちりとチェックさせてもらうからな

鈴石茜

うわー

教師

それはそうと、今日は三年二人に話がある

鈴石茜

私たちにですか?

教師

ああ、進路に関しての話だ

鈴石茜

進路……

教師

普通うちみたいなレベルの進学校は、三年は生徒会に入らないことが多い。受験勉強があるからな

教師

入ったとしても前期だけだったり……でもうちはちょっと特殊で、一年を通して原則同じメンバーが生徒会をやる

教師

去年も生徒会役員だった鈴石なら分かると思うが、役員をやりながらの勉強は相当厳しい

鈴石茜

確かに……

教師

だから、もし両立が難しいと感じたら役員を引退してもらっても構わない

鈴石茜

え……でも、任期は一年ですよね?

教師

原則は、な。ただ、うちは腐っても一応進学校だ。生徒の進路を第一に優先しなければならない

教師

生徒会活動が受験勉強の妨げになったと言われたら学校の顔も立たないのでな

鈴石茜

な、なるほど……

教師

まあすぐには答えを出せとは言わない。
生徒会長を続けて推薦枠を狙うのも駄目とは言わない

東海竜弥

先生……俺は……?

教師

ああ東海は推薦前提で入れたんだったな……まあ人手不足ってのもあって無理矢理入れさせてもらったが、続けるかどうかはお前にまかせる

教師

半年やってもらったし、推薦の話はこっちで考える

東海竜弥

…………

鈴石茜

……いつまでに答えを出せばいいですか?

教師

んあ? そうだな……まあ始業式まででいいぞ

教師

引退するのであれば後期に入る奴を探さなければならないしな

鈴石茜

……分かりました

鈴石茜

受験……か

鈴石茜

そうだよな……受験なんだよな……

教師

それじゃ、書類はチェックしておくから今日はもう帰れ

教師

夏休み課題も忘れるなよ

伊納アスナ

ぐはっ 痛いところを突かれました!

佐島亮

考えたくないですねー

鈴石茜

生徒会の活動と勉強……

どっちを優先すべきか、ちゃんと考えないとなあ

伊納アスナ

……やっと夏休みと思った矢先、大量の課題の存在を思い出させる先生……やはり、悪魔

伊納アスナ

だがしかし! 体育の矢鳴先生とのだらしなーい生徒会顧問の先生をくっつけると、なんと素敵なCPが……!

佐島亮

アスナさん、三次元で腐るのはやめてください

佐島亮

最近この生徒会は自重というものを忘れてしまっているような気がするんです

鈴石茜

…………

佐島亮

……先輩?

佐島亮

どうしました? ツッコミする人生に疲れちゃいました? 
因みに僕は突っ込み役はごめんです

鈴石茜

い、いや、進路どうしようかなって……

伊納アスナ

むう……まあ、三年生にとっては大事な話ですよね

佐島亮

先輩は、受ける大学とか決めているんですか?

鈴石茜

い、一応……

佐島亮

で、届きそうなんですか?

鈴石茜

ギリ、ボーダー上

佐島亮

危ないじゃないですか

鈴石茜

まあね……なんとかなる気でいたけど……

鈴石茜

本気を出すなら……活動を引退した方がいいのかな……

伊納アスナ

前年度の三年生の方々はどうだったんですか?

鈴石茜

続けてたよ……まあある意味頭のおかしな人たちでね……

鈴石茜

先生たちも両立の心配とかしていなかったみたい……いや、本人たちには一応聞いたのかな

鈴石茜

竜弥はどうするの?

東海竜弥

…………

鈴石茜

やめても、先生は推薦くれるかもって話だよね

東海竜弥

……まあね

鈴石茜

それなら、もう続ける意味なんてない……

東海竜弥

…………

東海竜弥

茜は、何で生徒会長やってるの?

鈴石茜

私……?

東海竜弥

面倒くさくないの?

鈴石茜

それは……

鈴石茜

あれ? なんで私会長やってるんだっけ?

鈴石茜

頼まれたから? 成り行きで?

鈴石茜

そんな風にしか、考えていなかった

東海竜弥

俺は、面倒くさい

佐島亮

すごい……言いきりましたね

鈴石茜

なんか前も似たようなこと考えた気がするけど……

伊納アスナ

流石東海殿です。アスナも思ったことを素直に言えるような性格になりたいです

佐島亮

それはツッコミ待ちってやつですかー?

鈴石茜

また、悩まないといけなくなった……

ああ、頭が痛い……

伊納アスナ

ところで、生徒会長殿

鈴石茜

ん?

伊納アスナ

夏祭りの件、どうします?

鈴石茜

ああ……

佐島亮

受験で忙しいなら無理して行く必要ないと思いますよ、僕は

伊納アスナ

まあ……それが、正論ですね

鈴石茜

んー……

夏祭りに行くのか、行かないのか
生徒会をやるのか、やめるのか

鈴石茜

悩みが多くてこんがらがる……

佐島亮

じゃあ、行くのやめます?

鈴石茜

え……やだ

佐島亮

え? 即答ですね

鈴石茜

あ……

すごく自然に否定してしまった……!

鈴石茜

そっか、私夏祭り行きたいんだな

鈴石茜

悩むのは、それからでいいや

鈴石茜

よし行こう

鈴石茜

高校生活最後の思い出作りだ

佐島亮

僕ら二年は最後じゃないですけどねー

鈴石茜

そこ、空気を乱さない

佐島亮

なんか、めちゃくちゃ乗り気ですね

鈴石茜

半分やけだ。しばらく受験のことも課題のことも忘れる

伊納アスナ

おおっ じゃあアスナもそうします!

東海竜弥

俺も……

佐島亮

あ、東海先輩も行くんですね

東海竜弥

……駄目?

佐島亮

いや、珍しいな……と

東海竜弥

ふっ

東海竜弥

夏祭りは乙ゲーの必須イベ。勉強になる

佐島亮

動機が不純!

鈴石茜

とかいって自分も浴衣女子を眺めて楽しもうって魂胆でしょ

佐島亮

失礼な

佐島亮

僕を鈴石先輩と一緒にしないでください!

鈴石茜

逆に聞こう! 浴衣の女の子って興奮しない!?

佐島亮

ぶっちゃけしますけど!!!

佐島亮

ただ、リア充の巣窟でもありますよねー

鈴石茜

それは……考えてはだめだ

佐島亮

花火の如く爆破することができればいいのに

伊納アスナ

すっかりいつもの調子なのはいいですが、やめてください変態さん

佐島亮

言われてますよ、先輩

鈴石茜

いや、そっちがでしょ

伊納アスナ

両方です

鈴石茜

……っと、もうこんな時間

鈴石茜

じゃあ、詳しい時間とかはラインすることにしよう

伊納アスナ

あ、じゃあアスナ、グループ作っておきます

佐島亮

ありがとうございます

鈴石茜

ふふ、ちょっと楽しみ

鈴石茜

それに……佐島くんとも暫くは遊べなくなるわけだし

そうだ……進路の問題の前に

恋の悩みとか……あったっけ。

鈴石茜

前途多難だ……

……続く

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