鯖缶

・・・




鯖缶

今日は平和だな




川のように流れていく毎日、何もない日というのも悪くはないであろう。





現在日本の伝統と化している「アニメ」今日はそのアニメ好きである
「アニメオタク」に密着してみました。



鯖缶

アニメか…

鯖缶

そうだな!この国の人々を理解するにはまず国の伝統を理解しなけりゃな!





オタク



鯖缶

獲物…発見…だな



 自分自身も獲物というよりは餌である。



鯖缶

いっちょ社会見学と行きますか







歌姫 リノ

みんなー!

歌姫 リノ

今日はリノのライブに来てくれてありがとー!



   「ウオオオオオ!」
          「イエエエエエエイ!」



鯖缶

アニメ…じゃないよなこれ

鯖缶

しかもピチピチの稚魚じゃねえか…
人間語でいうロリってやつか?



 どうやら間違えてドルオタを追いかけてきてしまったらしい。
 
 人は見かけでは区別が付かないとはこのことである。



オタク

うぁー!リノたん今日も輝いてるお



鯖缶

(なんだこいつ…)



歌姫 リノ

そして皆さん!最後になってしまいましたが…

歌姫 リノ

実は今日、重大発表があります…





歌姫 リノ

なんと!今度発売のCDを先行で5枚まとめて予約購入して頂けた方に!

歌姫 リノ

1泊2日でリノと一緒に様々な事を体験できるツアーが当たる"かも"しれないという企画です!!!

歌姫 リノ

現在から予約を開始するので、ドシドシお待ちしてまーす!



オタク

モブオタク

モブオタク



 「うおおおおおおお!!」
           「おい!急げ急げ!!」





 オタク達は一斉に近所のネットカフェ、自宅へと戻りCDの予約を取りに行った。



鯖缶

…これは、嫌な匂いがプンプンするぜ
まるでシュールストレミングのように!

鯖缶

俺に任せろ、聖なる大人達よ…







社長

さあ、成果のほうはどうかしら?
リノちゃん。

歌姫 リノ

歌姫 リノ

あの、社長。
もうこんなやり方、私耐えられません。

社長

ええー。なんでよ。
リノちゃんのおかげで会社は大儲けなのよ。

歌姫 リノ

私は…
確かにファンの方からお金を頂くこともアイドルの一つだとは思います。

歌姫 リノ

だけど!私が欲しいのは大量のお金じゃなくて、ファンの皆さんが喜ぶ姿なんです!

社長

…あら、そう

社長

不満があるなら契約を断ち切っても良いのよ?

歌姫 リノ

歌姫 リノ

分かりました。
今までお世話になりました。社長。

社長

残念ね、貴方を失うのは。
大損害だわ…でも仕方ないわ。

歌姫 リノ

し、失礼します…





社長

…さて

社長

次の応募してきた新人アイドルに合格通知っと…



鯖缶

あー、やっぱりそういうことか

鯖缶

あの子…大丈夫か?









歌姫 リノ

鯖缶

んーまあ、落ち込むよな。

鯖缶

ただ、俺にはどうにもできねえ。
すまないな稚魚ちゃん。



何して遊ぶー?

うーん

じゃあ、缶蹴りやろうぜ!
俺提案したからお前らどっちか鬼なッ!





鯖缶

あああああ!!!





オタク

いてっ

鯖缶

てめえクソガキ…

鯖缶

クッソ、体が痛くて動かねえ…





オタク

君たち!ここは人の多い公園だ。
十分気を付けるんだよ。

ご、ごめんなさい

お、おじさん大丈夫?

オタク

僕は大丈夫さ、またね!





オタク

ん?
え…?あれって…!

歌姫 リノ

オタク

オ、オフのリノたんだ…
初めて見たかもしれない…

オタク

ゆ、勇気を出して声をかけるぞ!

オタク

リ、リノちゃん…だよね?

歌姫 リノ

はい、そうですよ!

オタク

ぼ、僕もうCD予約したよ!

歌姫 リノ

ありがとう…ございます…

オタク

(何か変だな…)
リノちゃん、何かあったの?

歌姫 リノ

…実は、ついさっき所属を外れて今からフリーで活動することになりました。

歌姫 リノ

でも、路上などでライブをやったとしても人は集まらないだろうし他の所属にも付く気が起きなくて…

歌姫 リノ

私は、アイドルを辞めるしかないと思って…

オタク

…もし、人気が出なくなったとしても

オタク

僕は絶対に君のファンを辞めないよ!!!

オタク

リノちゃんが皆を喜ばせたいって思いは十分伝わってるし、僕や他のオタク達もただただ騙されるような人じゃない。

オタク

これからが辛いかもしれないけど、僕はずっと応援してるよ。

歌姫 リノ



歌姫 リノ

私…もう一度初めから頑張りたいと思います!

歌姫 リノ

応援しててくれて、本当にありがとう!!!



オタク

…うんうん。
じゃあ、僕は失礼するよ。

オタク

また、君が活躍する場所にすぐに駆けつけるからね。

歌姫 リノ

ちょっとまってください。

オタク

…?



歌姫 リノ

私の…プロデューサーになってみる気はありませんか?



オタク

え…?

オタク

ええええええ!?










鯖缶

てて…最悪だ…

白子

あっ!
兄じゃではないか、何をしておる

鯖缶

あーちょっと会心の一撃を食らってな
助けてほしいんだが

白子

まったく…




第六話へ続く…

第五話 オタクの愛はドルじゃない

facebook twitter
pagetop