クルクルと回るそれをみるとなんとなく先生の事を思い出す。

私はそんな自分に苦笑いを浮かべて動くドリンクバー機に青汁を入れる。ほとんどこの青汁は先生専用にもなっている気がするけど。

カランコロン


ドアの開閉音。私はそれに引かれるように向かう。まだ、開店前のはずだけど。

だけど、やってきた人に気づいてなんとなく察する。

ティーチ

こんにちは

こんにちは、ティーチさん。どうしました?

ティーチ

いえ、ちょっとしたご相談を

相談?

ティーチ

フレイスのこと、本当にアリスさんは

彼とはただの友達です。フレイスはあんなですけど、いい人であることには変わりませんよ

ティーチ

いや、別に


少し慌てる彼女にくすくすと笑う。

フレイス、あんな性格ですけど、たぶん結婚したらいい夫になると思いますよ

ティーチ

いえ、別に

ティーチさん。フレイスのことよろしくおねがいします。ティーチさんも、気があるから彼の事で起こってたんでしょ?

ティーチ

ぐっ


息が詰まる音が聞こえる。

ティーチ

アリスさんには色々愚痴らせていただくことになるかと

いくらでも愚痴ってください。新たな友人としても、よろしくお願いします

ティーチ

はい、こちらこそ


私達はわらいあって別れを告げる。

その直後また扉が開く。今日は客、ではなく客人が多いみたいだな。

あっ、こんにちは


私はその人物を認めて片眉を上げる。

先生

はい、こんにちは

今日はどうして?

あー、小説の根つめしようと思ってたんですけど、ちょっとだけ早かったですよね

いえいえ。もう準備できているんでどうぞ、こちらへ


私は彼を椅子に座らせる。

はぁ、にしてもまたここで〆切のおわれることになるとは

情報のリーク違いというか、なんというかですね

お互いに苦笑いする。

ジャンケンに勝った私は先生に別れを告げもう元には戻らない意気込みだった。フレイスにもさようならをということを先生には伝えていたし。だけど実際は、バビヨン・パラレル・ミックスの限界で一瞬だけ元板世界の様子をみれただけですぐにこちらに戻らされた。

元の世界は平穏で、私が急にいなくなったことについても多少修正が入っているらしい。私の存在そのものが消えているのかそれとも記憶が上書きされ私の事を意識しなくなっているのか。それはわからないけど。

まあ、でも少し良かったかなって思います

えっ?

私は先生と一緒にここで暮らす、そういうのも楽しそうだなと思えてきたところでしたし

僕も、ここで執筆活動するのが好きなので。それにせっかく仲良くなれた人がいなくなるのは悲しいものですから

そうですね


っと、そろそろ時間だ。アナログ時計のそれは開店時間を表している。

では、昴先生。これからもクローバー楽しみに待ってますから

こちらこそ、美味しい青汁楽しみにしてますよ、有栖川さん

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