2160年 第三次世界大戦、勃発。この大戦は後に魔法大戦と呼ばれることになる。
物理法則を超越して物事に干渉する超能力を進んで研究してきたアメリカやロシアを筆頭に、その異能力を得ることに成功した兵士を次々に導入した。
人々は彼らを「魔法戦闘兵士」通称:魔法士と呼び、その超能力を「魔法」と名付けた。
2163年 終戦。戦勝国は無し。
現象や物体の持つ情報を書き換え、自然現象を超越した現象を引き起こす魔法。
大量に使用された魔法によって、世界が歪み、異常気象や大きな地殻変動が世界中を襲った。戦争をしている余裕もなくなり、大戦は自然消滅という形で終戦を迎えたのである。
火山の噴火、地震、大洪水や大干ばつ。数えきれないほどの異常気象に見舞われたが、中でも火山灰による被害は甚大だった。
世界各地の活火山が巻き上げた灰は、厚い雲となって地球を覆った。太陽光は遮断され、地球は急激に寒冷化した。
先の戦争も相まって、世界人口は八億人を下回ろうとしていた。
地球温暖化だ、人口爆発だ、人類存亡の危機だ、と叫ばれていた時代もあったというのに。これはいったい何の皮肉だろうか。
2200年
現存する化石燃料は尽き始め、世界中でエネルギーの奪い合いを開始した。
人間は懲りない。のど元過ぎれば熱さ忘れるといったところか。
エネルギー争奪戦の幕開けに伴い、各国は戦力として、二次魔法士(第二次魔法戦闘兵士)の開発に勤しんでいる。
自国が生き残るために。
2213年 全く新しいタイプの二次魔法士が日本で誕生する--
コード:SP2-01
型 :特殊第二次魔法戦闘兵士一号機
所属 :日本陸軍特殊作戦部隊