はあ・・・はあ・・・
そうよ・・・思い出した・・・あの時私は・・・
・・・
ごめんね・・・
私のせいで、あなたを・・・
・・・
・・・
「お父さん、お母さん・・・」
「愛してくれて、ありがとう」
数秒後、徐々に周りがざわめき始める
「おい、あれみろよ」
「やだ・・・嫌なご時世ね」
「なんだなんだ?」
「どうしたどうした?」
野次馬が彼女の周りを囲んだ
・・・
彼女は全てを思い出した、家族の事も、自分の事も全てを
最初に感じた抱擁感、そういうことだったのね・・・
・・・
聞いてもいい・・・?
私はこれからどうなるの?
うーん
ここにずっと残る
この何もない世界に・・・?
嫌・・・
嫌よそんなの!
でも、仕方ないよー
あなたが選んだ運命だもーん
それに何もないわけじゃないよ
罪人達が遊んでくれるよ
・・・
なんで・・・なんで私ばっか・・・
あいつ!あいつはどうなるの!?
あー、男のほう?
別の所で、あなたよりひどい報いを受けるわ
あの人、全然反省してないみたいだから
命が無くなってからの話だけどねー
・・・
・・・
じゃあ、そろそろ時間みたい
え・・・嫌・・・
やめて!行かないで!
・・・
ここは極楽浄土
思う存分に楽しむといいわ
最後の罰としてね
おしまい