今日も今日とて朝は来て、一日は始まってしまう。
今日も今日とて朝は来て、一日は始まってしまう。
行ってきます
いってきまーす!
元気な兄と妹の声をどこか遠くで聞きながら、俺も渋々家を出る。
朝から変態たちがいろいろ暴れまわったため、俺のHPは限りなくゼロに近い。
ていうか、なんで朝から無駄に元気なんだよ……
低血圧で寝起きの悪い俺にとって、朝からテンションの高い二人はまったく理解できない。正直したくもないが。
しぶしぶ彼らの続いて玄関を出ると、ちょうど隣の部屋のドアが開く。そこからでてきたのは、となりの部屋に住んでいる女子大生だ。
あら、おはよう
こちらに気づいた彼女は、にっこりと笑って会釈する。
あ、お姉さん! おはようございます!
それに間髪入れずに妹が反応した。
歳が近いからか、妹は妙に彼女に懐いている。
普通なら、俺も笑ってあいさつすべきだろう。
けれど素直にそうする気には到底なれなかった。なぜなら--
……んふー
わぁっ
彼女には大変困った性癖があるからだ。
……
……
さすがの変態どもも、目のやり場に困っている。
こいつらもこういう変態には慣れてないだろうしな。
どうよ、お姉さんのこのカ・ラ・ダ
ばっと勢いよく、女子大生がシャツをめくる。
その下からあわられたのは、朝日にまぶしい豊満な肢体だ。
ちょ……いつも言ってますけど、ところかまわず肌さらすのやめてくださいよ!!
ーーあら、ホントは見たいクセに
誤解を招く言い方しないでっ!!
ホントマジで、お願いしますよお姉さんっ!!
……そりゃまあ年頃の男としては、見たくないと言えばウソになる。しかもお姉さんの身体ときたら、見せたくなるのもわかるくらいカンペキだ。
見てはいけないと思いつつも、チラチラ見てしまうのは許してほしい。健全な男子として。
ああ……DKの視線が気持ちいい……ッ
うわぁ……
下手な変態より性質が悪かった。