（作者より。 このストリエ作品「謎解き勇者」は
読者のみなさんも謎を解こうと考えないと、
シナリオが分からないかもよ！
あえてそうしてるよ！ 折角のストリエ機能、
機能を使って頭を使って「謎を解こう」！
この物語を100％楽しむために！ ）
（作者より。 このストリエ作品「謎解き勇者」は
読者のみなさんも謎を解こうと考えないと、
シナリオが分からないかもよ！
あえてそうしてるよ！ 折角のストリエ機能、
機能を使って頭を使って「謎を解こう」！
この物語を100％楽しむために！ ）
むむむー・・・ あれ。
あの漢字って当てはまるっけ・・？
そう、
えー・・と
解けたーーーー！！
やっぱり私ってば
天才ねっ♪
「難問パズル全集３・ストリリ社」・・
ふふふ、これでオール問題クリア
そう、私 天才！ 才女！ 虹色の脳細胞！
そう、天才・・・ ・・・
・・この分野に関しては。
学校の休み時間、特に友人と盛り上がることもなく
机に向かって本を広げる少女。
それが 私。
春川 朱鷺子（はるかわ ときこ）
いや、ぼっちではないんだけども。
それなりにね。
友達もいるし、ちょっと大げさかもしれないけど
学校で活躍したこともある。
高校生パズル選手権・地区優勝。
ルービックキューブ30秒で解ける。
謎解き系テレビゲーム攻略やらしたら
私の右に出るものはいないのっ！
でも人付き合いどっちかてと、ヘタな方。
・・・い・・
おい！ 人の話聞いてんのか！
ふぇい？？！ な、なな 何？
市堂くん・・；；
ああ、いや
お前がパズルに夢中になってるとき
話しかけてもムダだって・・うん。
分かってる。子供の頃から・・・
神代 士堂（かみしろ しどう）
幼なじみ。うん、まあ誰にだって居るよね。
ざわつくクラスメイトの視線・・・
（神代君、またあのパズ子に声かけてる）
（仲いいのかな・・二人）
（神代って基本誰にでも話しかけるから）
（春川のヤツ、オタクじゃないけどパズルマニアでしょ？）
聞こえてますよ・・・；
不釣り合いなのは百も承知。
ルックス良し、剣道部のエース、
面倒見がいい性格
強いていうなら勉強ちょっと苦手。
うん、最後を除いてかなりの高スペック男子。
そりゃ学年の女子からマークされるわ。
要するにモテるわ。
そんなモテ系男子がなんでパズルマニアの
冴えない女とつるんでるの？って＿＿
＿＿不思議な目で見られる。
この人間関係、環境。慣れてるつもり。
彼は幼なじみ。そして現状維持。
現状維持までが私のせいぜい。
それが限界、それ以上はない・・・
つーわけで、次の剣道の試合、
見に来てくれよな！
（（先ほどの人間関係再考察で虚ろになってた目線））
お い
はい！ 聞いてましたよ。剣道の試合だよね？
絶対ェ～聞いてなかったと思うけど、
当てずっぽうで剣道の話題に違いないと
推理するコイツの返しが・・くやしい；；
幼なじみを応援に行って、励まして、
帰り途中に買い食いとか・・
・・デート未満のことをする。そういう日常。
キライじゃない。
嫌いじゃないけど・・もう一歩踏み出したい。
欲張りたい・・けど、そんな勇気は私にない。
そういう日常・・・
そういう日常、あっけなく
崩れ去りました＼(^O^)／
鋭い剣閃、響く斬撃音・・・
だ、大丈夫？！ 士堂くんっ！！
そのモンス・・ター・・
モンスター なのかな
・・やっつけた？？
普段の強い試合相手に比べりゃ、動きはザコだな。異形のパワー頼りで太刀まわりは大したことない。
地に伏しているのは、先ほど士堂くんが
斬り倒した醜い鬼のような化け物
うん。漫画・ゲーム的にいうアレ
「ゴブリン」
あ、あのさ・・士堂くんは
もう慣れたの・・
この突拍子もない現実。
事実は小説より奇なり・・て
・・・て、、、言うけどさぁぁぁ・・；
慣れちゃいねーけど、実際命を狙われて
ハイそーですか、て死ぬわけに
いかないだろ？
お前守るのも【異界騎士】の役目だし
そう、ここはダンジョン内部。
場所は聞いたことない土地。
世界はファンタジー。
仕事は【封邪の祠】を鎮めること。
依頼主は魔法の国の王様。
いや、そういうのはね。漫画とかゲームとか、
第３者目線で楽しめる空想の中でいいの。
リ ア ル に 起 こ ら な い で
頼むから。
謎解きしながら敵と戦って先に進む道や扉を
拓くため、知恵を働かせる探索型ゲーム。
そういうの私ダイスキ。でもね・・
リアルで今それやってます。
非日常真っ最中。
悪い夢なら醒めて・・・
さて・・と、じゃあこっからは
【資質勇者】朱鷺子さまの出番だな！
あー、うん。私も割り切るね・・
王様がそういう異名勝手につけて
くれちゃったからね・・（溜息）
とりあえず、
ダンジョン序盤の道中でいくつか
「鍵」入手してっから、
この目の前の「扉」開いてみようぜ！
そう、いかにもありがちなパターンだけど・・
・・逆に割り切ると、
いかにもなファンタジー世界で
いかにもな謎解きっていうのはしっくりくる。
（ちょっと納得しきれないけど）
鍵のかかってる扉を
開くために、他の場所やらモンスターから
調達してきた鍵を使えば・・
危ない！ 朱鷺子！！
他のモンスターが！！！
振りむくのさえ遅い ドンくさい私を身を挺して
割り込むように、士堂くんがすかさず
間合いを詰めて・・・
炎を纏った剣（しかも真剣！）で、すかさず
撃ち倒した。
ふう、やったな。
向こうも朱鷺子に不意打ちのつもり
なら、俺もその、朱鷺子に狙いを
定めてたモンスターにとっちゃ
不意打ちカウンターだったわけだ
それにしても、気を集中すると炎を吹きだしたりする剣って、
なんか男の子的にゃ、必殺技の名前でも
叫びながら振るいたかったけど、
実際の切羽詰まった状況じゃ、
技名なんて言ってるヒマないもんだなー
あ、ありがと・・
私、士堂くんに守られっぱなしで
全然役に立ってないね・・・
士堂くんの方が勇者っぽい活躍してるのに、私なんかが【勇者】なんて・・・
何言ってんだ。おまえの方が役に立ってるぜ、朱鷺子。
前のフロアの回転する石像のトラップの謎解きとか、スイッチを同時に２ヵ所押さないと開かない扉とか・・・
おまえ居なかったら、戦闘だけ得意でバカな俺はどっかの謎解きで永遠に立ち往生して・・野たれ死にだよ。
そんな・・ いや、やめとこ。
これじゃお互いに励まし合って水掛け論だね。
新手のモンスターが近づく前に、この扉、開けちゃおう！
扉を開けるとき、罠の可能性も考慮する。
間違った鍵を鍵穴に挿したら、
痛～いペナルティが待っているかも知れない。
鍵をそっとあてがってみて、正しくないのは
使わない。
うまく収まりそうなのだけ実際に入れ込む。
・・・・・
・・・・・
・・・だな！
だねっ♪
扉は開いた。でもその先もいかにも～な・・
物騒な洞窟が続く・・・
さすがは【資質勇者】！
体力勝負と戦闘は俺が引き受けるから・・
＿＿朱鷺子は さしずめ、
『謎解き勇者』 ってトコだな！
((謎解き勇者))
今の私の存在意義・・・
謎解き勇者＿＿なんて、
私にはこれしか才能ないもの・・；
その「謎解きの才能」が「ある」だろ？
ケンカや戦いが強いだけが勇者なのか？
いいじゃん。少なくとも俺は今、目の前にいる朱鷺子には勇者の資質充分あると思っ・・・
またかよ！！！
大事な話もまともにできねぇ！
ひぃ；； 士堂くんっ
私、後ろに下がってるからね；
運動オンチ -100点満点の私は
ありがちなゲームやアニメみたく
戦闘シーンでカッコよくとはいかない・・・
士堂くんは、剣を素早く構えて
まるでスーパーヒーローのように
戦い、舞っている・・・
また後ろ向きな沈んだ気持ちになりかけた
その時、
「謎解き勇者はそれでいいんだよ・・！」
戦いながら、そう答えてくれた
士堂くんの言葉が・・・
この 暗い、昏い洞窟で
明るい日差しになってくれた・・・
彼の背中を見ていた。
To be continued...
