リビングのこたつってなんて心地いいんだろう。私は、夕飯の後、自室に戻らずそのままポータブルゲーム機とにらめっこしていた。
向かい側には、書道教室を開いている祖母が座ってテレビを見ている。どうやら、歴史もののドラマを見ているようだ。画面の中では、甲冑を着たたくさんの武士たちが、刀や槍を振るっている。
私は、テレビをチラチラ横目で見ながら、ポータブルゲーム機の中に繰り広げられる世界に夢中になっていた。ファンタジーのような世界の中で、たくさんのイケメン王子たちが、私=主人公のことを姫扱いしてくれる。
たとえば、こんなふうに……