例え話をひとつしてもいい?
ほほう。
唐突に君が例え話とはな。
何かを何かに例えられるほど君のセンスがよかったか疑問は残るが…面白そうだ。
ここは一つ聞いてやろうじゃないか。
例えば僕が世界一の悪者だったとして、
世界中の人間から嫌われるような、
そんな傍若無人で悪逆非道な男で、
人として失格のような人間だったとしたら、
君はそれでも僕を好きでい続けるのかな?
無理だな。
そんな屑の相手を一々してられるほど私はヒマじゃないんだ。
法やルールなど、なんの苦にも感じず快活に笑いながら生きるほどの器の大きさは欲しいものだな。
そ、そうだね…。
なんて口ではいいながらも、
きっと私は君のことを信じてしまうのだろうな。
そんな悪逆非道な行いをする理由は、きっと私が納得できるほどの事だとね。
だからたぶん君を好きでいつづけるのだろうな。
いいの!?
きっと君までいろんな人にひどいことを言われて、
何一つ信じてもらえなくて、善行もすべて裏返って悪行と人に判断されて、君は何一つ悪くないのに、人間失格と言われるかもしれないんだよ!?
そうか、そうだな。
それは結構つらいものだろうな。
ただ、君が好きなことが人間失格だというのならば、
私は喜んで人間なんて辞めてやるさ。
ありがとー!!
…ふぅ。
で、君は何をしちゃったんだい?
友達のゲーム1年も借りっぱなししちゃってた…。
ははっ。
よーし、一緒に謝りに行こうか。
うん!