実は…
僕は異世界の人間の生まれ変わりなんだ!
昨日突然その記憶が蘇って、
その前世では、僕と君はうんたらかんたら…
なんだ、どうした。
新しい遊びか?楽しそうだな。
いや、女の子って運命とか幻想的なモノが好きだって言うから、こういうのでドキっとしてくれたらと思って。
君の努力にはすまないが、嘘でトキめけるほど安い人間になれなさそうだ。
そっかー、残念!!
でも、もし生まれ変わりとかあったらどう思う?
別に私には関係ないことだ。
魂が同じだけで同じ人間というわけではないのだろう?
設計図が同じ天然クローンの一卵性双生児ならどちらでもいいか?
同じ身体と作れる技術が出来たとしたら、中身は別の人間でも構わないか?
そんなことはないだろう。
同じ魂であろうと、別の姿形で別の時間を生きて違う環境で生きてきたのだとしたら、それは君ではないだろう。
それを思えば前世の有無などどうでもいい。
私はこの時こうやって生きてきた「君」が好きなんだ。
つまり、前世はあるかないか知らんがどうでもいい。
過去を捏造するより、今のお前自身の魅力を高めるよう努めることだな。
は、はい。
あと、女性あ好む『幻想的』の意味については一度君に教授したい。よっぽどそちらの方が私にとっては驚愕だった。
…は、はい!