~僕は駆け出し薬草師~
~僕は駆け出し薬草師~
旅の記録帳
(1)
王都
『第1幕 ~ 第8幕』
〈冒険の始まり〉編
【あらすじ】
勇者アレスとその仲間たちの活躍により、
魔界と平界(人間界)は平和な世となった。
特に魔界ではミューリエが女王に即位し、
魔族を束ねる存在として執務に当たっている。
その政策のひとつとして身分制度を撤廃し、
名目上は平等な世界へと変化しつつあった。
元は最下級の身分である下民だったトーヤは、
王国軍総司令のデリンの後見により
王城で薬草師となっていた。
中には依然として差別をする者たちもいたが、
デリンや仕事上のパートナーである
医師のカレンの支えもあって、
健気に日々の仕事をこなすのだった。
ある日、女王の秘書をしているクレアが
病気で苦しんでいると伝えられる。
カレンが診察をすると、
原因は病呪と分かった。
治療のために必要な
『高等治癒魔法薬』を作るため、
トーヤたちは原料を探しに行くこととなる。
そのサポート役として選ばれたのは、
アレスとともに魔王を倒した仲間の1人である
賢者デタックル(タック)だった。
タックの勧めもあり、
トーヤたちは旅立ちの前に武器を購入しようと
市場へ向かう。
そしてそこで知り合った武器職人のセーラから
トーヤとカレンは自分にとって最高の武器を
紹介された。
特にトーヤの使う『スタッフ・スリング』は
セーラが作ったもの。
彼女はその性能を確かめたいという理由で、
旅に加わるのだった。
【行程】
王城 → 王都市街地
王城 ~ 王都市街地:十数分程度
【主な登場人物】
※各項目は旅が進むに従い、
内容が変わっていきます。
あくまでもその時点での情報であり、
新たな事実が判明した場合は置き換わります。
名前:トーヤ
職業:薬草師
種族:魔族(元・下民)
性別と年齢:男/14歳
●身分制度が撤廃され、
王城で薬草師として働けるようになった。
●下民だったことで差別されることもある。
トーヤ自身も下民だったころの名残で
気弱になってしまうことも。
●トーヤを王城の薬草師に
推薦したのはデリンで、
彼が後見人も務めている。
●勇者アレスは恩人であり親友。
定期的に手紙でやり取りをしている。
●薬草師としてのレベルは高い。
難しい調薬も難なくこなす。
植物の知識も豊富。
●カレンは仕事上のパートナー。
ただ、初めて会った時から
優しく接してくれた彼女に
深い感謝の気持ちを持っている。
●天然ボケをかますことがある。
●腕力は並の人間と変わらない。
魔法は一切使えない。
●武器はセーラの作ったスタッフ・スリング。
トーヤ自身は『フォーチュン』と名付けた。
接近戦では護身用のナイフを使うこともある。
名前:カレン
職業:医師(魔法医療)
種族:魔族(元・上民)
性別と年齢:女/16歳
●上民出身のお嬢様でひとりっ子。
両親は貴族。
良いモノに触れてきたおかげか、
品物を見極める眼力がある。
●医師としてのレベルは高い。
特に魔法を併用して治療する
『魔法医療』のエキスパート。
●身分で差別をすることはない。
下民だったトーヤも
初めて会った時から普通に接していた。
●トーヤの仕事上のパートナー。
彼に調薬を頼むことも多く、
その腕を誰よりも信頼している。
●色々な行動に点数をつけることがある。
採点は辛め?
●診察魔法で患者の容態を看る。
この魔法は病気や怪我を
正確に把握することができる。
●病気についての知識が豊富。
●薬についても詳しい。
分野によってはトーヤより上。
●攻撃魔法を操れる。
武器はレイピアで、
名工ムラサの作った『ミヤビ』を装備。
名前:セーラ
職業:武器職人
種族:魔族(元・平民)
性別と年齢:女/
283歳(外見は16歳くらい)
●名工ムラサの孫で、自身も武器職人。
『ケトル商店』という店を経営している。
武器以外にも様々な道具の制作や
刃物研ぎもやっている。
●武器職人としての腕は
すでに師匠であるムラサを越えている。
ただし、持ち主の潜在的な力を
引き出す技だけは適わないらしい。
●武器のことになると
周りが見えなくなることがある。
●趣味は読書。
●たまにボケる。
天然と意図的の両方のパターンがある。
ノリは良い方。
●本音を包み隠さず喋る。
●職人だからなのか、直感に優れている。
トーヤから強い力を感じたらしいが……。
●フォーチュンの性能を
確かめたいという理由で、
トーヤたちの旅に加わった。
名前:タック(デタックル)
職業:賢者/召喚術師
種族:エルフ族
性別と年齢:男/
400歳以上(外見は13歳くらい)
●アレスとともに魔王を倒した仲間の1人。
●伝説の勇者アレクの旅にも同行した。
聖騎士ランス、拳聖ユース、
大神官フェン、魔術師ルーンは仲間同士。
●素速い身のこなしで敵を翻弄する戦い方。
召喚魔法を中心に様々な魔法を操る。
ただし、魔法容量にやや難あり。
●様々な知識が豊富で、機転も利く。
●エルフ族の能力(夜目など)も持っている。
そこそこ強い。武器は小弓とナイフを使う。
●相変わらず、レインに振り回されている。
ただ、仲は良い。
●魔界と平界を行き来することが多い。
連絡役的な仕事をしている。
●本名はデタックルだが、
周りに身分がバレないように
タックと呼ばせている。
名前:デリン
職業:王国軍総司令
種族:魔族(元・特民)
性別と年齢:男/
不詳(外見は25歳くらい)
●前魔王時代は四天王だった。
その後、アレスの仲間となって
ともに魔王を倒した。
●ミューリエに頼まれ、
現在は王国軍総司令をしている。
忙しいがやりがいはあるとのこと。
●強力な攻撃魔法を操る。格闘術もあるっぽい。
武器は剣を使う。
●アレスは今でも特別な存在。
●トーヤの後見人をしている。
マメに面倒を見ているようだ。
名前:レイン
職業:魔法使い/女王の相談役
種族:人間
性別と年齢:女/18歳
●アレスとともに魔王を倒した仲間の1人。
●伝説の勇者アレクとともに魔王を倒した
魔術師ルーンの末裔(分家筋)。
クリスとは遠い親戚にあたる。
●様々な魔法を操る。
中でも探し物を見つける魔法が得意。
それによって関連した未来が
見えてしまうことも。
●対魔族用の『魔法剣』が奥の手。
この魔法は扱いがデリケートなため、
影響を与える金属製の武器は使わない。
●かつては『デモンキラー』の異名を持ち、
魔族を片っ端に滅していた。
その事実を知る一部の魔族は、
デリン以上に彼女を恐れているらしい。
●クレアと親しくなったことがきっかけで、
現在はミューリエの相談役として
王城で忙しく働いている。
●一国の王であるクリスを通じ、
魔界と平界(人間界)の仲立ちも務めている。
●タックとは仲が良い。
からかって遊ぶことも多いが……。
名前:クレア
職業:女王の秘書/使い魔
種族:魔族(元・特民)
性別と年齢:女/
不詳(外見は18歳くらい)
●ミューリエの使い魔。
現在は秘書として公務に深く関わっている。
王国を支えている1人。
●病呪で苦しんでいた。
その治療に使う薬の材料を手に入れるため、
トーヤたちは奔走した。
●転移魔法でアレスの仲間を多数救っている。
縁の下の力持ち的存在。
名前:テッラ
職業:王国軍兵士(王城警備担当)
種族:魔族(元・中民)
性別と年齢:男/
不詳(外見は20歳くらい)
●前魔王時代は門番をしていた。
●元・下民のトーヤを快く思っていない。
たまに意地悪をすることもある。