私はパソコンの電源ボタンを押した。
あーあ、むなしい
私はパソコンの電源ボタンを押した。
何故こんな日にこんなことを、などと考えている時点で自分はこの遠い国の聖人を祝う儀式に侵されている。
何やってるんだろうなぁ、私
『せっかくのクリスマスなのに暇してる』っと
キーボードをカタカタと鳴らして打ち込んだ文字が画面に躍る。
私は流れていくメッセージを目で追った。読んでいるだけで沈んでいた心が潤っていくようだ。
これから遊びに行こうよ
先約あるなんて関係ない。俺と遊ぼうよ
みんな集まってるよ。合流しようぜ
ここでは誰もが私にとって欲しかった言葉をくれる。
ふふ、私って人気者ね
服を着替えて、私はきらめく世界に飛び込んだ。