今度の日曜日なんだけど、
友達にご飯誘われてて、
行ってきてもいいかな…?

ん?
私は日曜日に君と何か約束でもしていたか?

いや、そういうわけじゃないけどさ。
いつも日曜日は君と遊びに行くからさ。

先に約束していたわけじゃないんだから、
そんなこと気にせず行ってきたらいいじゃないか。

でもさ、そういうのってちょっともやっとした気持ちにならない?
嫉妬…というわけじゃないかもしれないけれど、恋人なのに自分が優先されていないみたいな。

いいさいいさ、行ってこい。
私はこれっぽっちもなんとも毛ほどの感情も湧いていないから気にするな。

それはそれでなんかヒドイ!!
もうちょっとなんか思ってくれてもいいじゃないか!!

まったく君は。
行くのを許して欲しいのか、許して欲しくないのかどちらなんだ。

ちょっと嫌な気分になったうえで、
それでも渋々嫌々しながら、赤面涙目で行くのを許して欲しいかな。

面倒臭すぎるだろう、君は。

私は止めはしない。好きに行くがいいさ。

ちなみに、女の子も一緒なんだけど…
いい?

それはどういう料簡で私に問いているのだ?
ましてや浮気相手を見繕いに行くことを了解しろという意味なのか?

そんなわけないじゃん!
ただ、そういうのを気にする人も多いから言っておいた方が良いと思っただけでさ!

そうか、ならばやっぱり気にすることはない。
君のそれは気遣いの一つとして理解した。
気兼ねなく言ってくればいいさ。

君はあんまり嫉妬とかしないタイプなんだね。

考えてみてくれ。
友人のほとんどいない彼氏というのはどうだ、想像してみるだけでゾッとしないものだぞ。
だから君が友人と遊びに行くというのなら、それは私にとっては喜ばしいことだ。
さらに私は性別などで友人であるかどうかを区別する人間はあまり好きではないんだ。
たかだかた染色体が一つ違うだけで友人かどうかを決めるなんてバカバカしすぎやしないだろうか。
友人に求めるべきものは性別なんかよりも、もっと他にあるんじゃないかと、私はそう言っているんだよ、彼氏くん。

染色体とか、また君らしい表現だなぁ。

それに…
できれば君には色んなモノを、色んな人を好きになって欲しいんだ。
君は私を好きでいてくれているのは分かっている。
だけれど、人生で好きな物がたった一つしかないなんて寂しいじゃないか。君には埋もれてしまうくらい、たっくさんの『好き』に囲まれて生きて欲しいんだ。
だからこそ、大好きな友人を大切にしてほしいと思っているんだ。

んー、よくわかんないけど、
とりあえず行ってこいって激励してくれてるんだよね。

ところで、その約束は日曜だったな。
なら、土曜日は暇だろうか。
いや、暇じゃなかったとしても是非空けてもらいたい。空けるように努めてくれ。死に物狂いで空けろ。

なになに!?どうしたの!?!?

君は一つ勘違いをしているな。
友人を大切にしてもらいたいが、嫉妬はする。
私だって君ともっとたくさん一緒にいたいんだ。
だから、土曜日は私とデートしてもらうことにした。構わないな?

んふふ~。
しょうがないなぁ。
じゃあ土曜はデートしようね。

あ、あと好きな物はたくさんあってもいいが、
一番は私だからな。
そこだけは譲るつもりはないからな。

pagetop