香谷里見

次のお相手は『Quantum EVE』さんですね。この間お会いした時は、結局ひとことも話せなかったけれど…

香谷里見

今回も楽屋にはいないし、リハの後はすぐに帰ってしまいますし、ごあいさつできずに終わるんでしょうか…

香谷里見

…まあ、あまり気にしても仕方ないですね。本番までの間はリラックスして過ごしましょう

香谷里見

グループの子達はみんなでわいわい振り付けのチェックをしているみたいです …私は衣装の確認でもしてこようかな

香谷里見

プロデューサーさんはゆっくりコーヒーでも飲んでいてください♪ 控室の横に自動販売機があったみたいですよ

QE葵

………………ひゃっ!

QE葵

……あ、あなた……えっと確か……
今日の相手のグループの……
……だ、誰もいないと思ったのに……

QE葵

…………
…そ、そこをどいてください……
………………帰ります……

QE葵

……えっ、ど、どいてくれないんですか? あ、あいさつしたい……って……

QE葵

……わ、私はしたくないですし……っ
……というか、で、できません
知らない人と話すなんて……

QE葵

……えっ……?
今、やっている……?
……そ、それは、そうですけど……

QE葵

……うう、そういうことを
言いたいんじゃなくて……
…………とにかく…………帰ります……

QE葵

……えっと、今日はよろしく、ですか?
………………………………

QE葵

…………私達の事務所、あなた達をすごく意識しているんです……ぐんぐん成長していて、実力が読めない……って

QE葵

……で、でも……私も負けません
こんな自分を変えるって、決めたんです
だから………………

QE葵

……………………すみません
…………なんでもありません……
………………帰ります…………

香谷里見

『Quantum EVE』さん、やっぱりすごい実力でした… でも今日は私達も負けていませんでしたよ!

QE葵

………………………………

香谷里見

…あっ『Quantum EVE』の葵さん! プロデューサーさんのほうを見てますけど …な、何かあったんですか?

QE茜

………………葵……

QE葵

……うん………………

香谷里見

…行っちゃいました
不思議な雰囲気のおふたりです

~ つづく ~

53|第22章 運命の日(2)

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