さて、
めでたく結婚した私たちですが……
正直、周りから祝福されるような結婚ではありませんでしたし、とてもじゃないですが自慢できるような大恋愛の末に結ばれたわけでもありませんでした。
というわけで、
すこし昔の……
私たちが付き合うことになった経緯をお話しします。
さて、
めでたく結婚した私たちですが……
正直、周りから祝福されるような結婚ではありませんでしたし、とてもじゃないですが自慢できるような大恋愛の末に結ばれたわけでもありませんでした。
というわけで、
すこし昔の……
私たちが付き合うことになった経緯をお話しします。
その日、私は10年近く勤めた会社を退職することを親しい同僚に伝えました。
それが彼の耳にも入ったらしく、
仕事から帰宅し、日付も変わった深夜2時頃、彼から1本のメールが来たのです。
もう寝てしまいましたか?
今から会えませんか?
というか、もう向かってます。
あんだよ。
こんな時間に……
自慢ではありませんが、
私はお口がお粗相するタイプの人間です。
その時、お風呂から上がったばかりの私はメールを読んで、「常識のない子ね」ぐらいに思って返信しました。
あ、もちろんそんなことは言いません。
チキンだし、八方美人なもんで。
まぁ、向かってるもんを来るなとはさすがに言えないっていうのもあって、とりあえず会う方向で。
彼の家から車で大体15分くらいなのは、過去に飲み会帰りに送ってもらったこともあったので知っていました。
(彼は、一滴もお酒が飲めない子なのでいつもバイトの子たちや私たちを車で送ってくれていました)
おかさーん、
小泉くんが話あるっつーから出かけてくらぁ
はぁ!?
あんた今何時だと思ってんの!?
いや、私もそう思うけどね……
そうして、髪の毛も乾かさないまま私は家を出ました。