キャラクターデザインを学ぼう! vol.1
季刊エス×ストリエ コラボレーション企画
okamaさん
スペシャルインタビュー
季刊エス編集部のコラボレーション企画第一弾!
第1回は季刊エスでもおなじみのokamaさんへ、
キャラクターを作り上げる時に考えることや
テクニックについてインタビューを行いました。
同時にストリエでも、
入賞者にはokamaさんからコメントがもらえる、
キャラデザコンテストを同時開催!
記事を読んで、ストリエにあなたのキャラクターを応募してみては!?
okamaさんには、連載の「楽しいキャラ作り」でもキャラクターデザインについて伺っていますが、
ここでは小説の挿絵など、
「原作のあるキャラクターのイラスト化」などについてお話を伺えたらと思っています。
そこで、本日はokamaさんが装画を手掛けている『異世界最強は大家さんでした』から、
キャラクターデザインについてお話を聞かせてください。
『異世界最強は大家さんでした』①~③
主人公は初期デザインから少し変わりました。
最初は眼鏡を掛けていて、
もっとオタクっぽい顔だったんだけど、
もうちょっとハンサムに直しました。
今のデザインは個性がない風にしたので、
飄々とした感じになりました。
『異世界最強は大家さんでした』初期設定
この主人公は、
身を隠してるという設定があるので、
眼鏡をかけていたり、
ちょっと内向的なイメージを抱いたんでしょうか。
そうですね。
勇者なんだけど勇者ってことがバレたくない人ですからね。
主人公は当たり障りのない感じになりました。
あとは眉毛の形を嫌味な感じにしようと思ったんですけどね。
自信がありそうな不安なような、
変な形にしようと思ってたんだけど、
三巻を描いている頃にはもう忘れていました。
眉のデザインを一番最初に考えついたんですね。
目は半目で厚ぼったいので、
ちょっとやる気がなさそうな感じがしますよね。
やる気なさそうなんだけど
チートで強いんだよね。
『異世界最強は大家さんでした』の
キャラクターデザインで、
全体的に意識していたことはありますか?
今回は、デザインをすごくシンプルしようと思っていましたね。
具体的に言うとどんな部分ですか?
形の数を削ることですね。
僕にしてはすごい頑張った。
削って変化を出すという作業です。
シナリオや小説を読んだ時、
印象としてビジュアルを想像しなくても楽しめる感じがしたんです。
あんまり絵に負担がないというか。
世界観自体がシンプルな印象を受けて、
むしろ足しちゃうとお話の文体とか雰囲気と合わなくなると感じたのでしょうか。
そうですね。
でも三巻くらいになってくると段々シリアスになってくるから、もうちょっと普通の小説くらいのごちゃごちゃしたデザインにしておけば良かったなと思いましたけど。
『エルフを狩るモノたち』みたいなギャグ漫画的な安っぽさを出そうとしたんですよ。
okamaの楽しいキャラ作りvol.6(季刊エス32号)より顔をデザインしよう<表情>
かなり削っていますよね。
色分けくらいで、柄を入れないというのもポイントなんでしょうか。
すぐにアニメ化できるようにね。
お話の邪魔しないように、デザインして。
キャラクターの伝えたいイメージを、読者に正確に伝わるように頑張る感じ。
HPのイラストとは全く逆の方向ですよね。
HPのイラストは
「何やってる人だろう、お祭りなの?」
ってくらいだけど、
挿絵の仕事では裏切りの少ない感じにしています。
そういう意味では一枚イラストと挿絵の違うところですよね。
ごてごてしてお祭りっぽいのと、小説読んでもらうためのイラストというのは。
ここから、「ストリエ」の話に移ります。
「ストリエ」のイラストは、
バストアップくらいなので特徴を出すのが難しそうですね。
でも顔のサイズはだいたい決まっているから、
たれ目かつり目か普通目か、
あとは髪の毛の形もそんなに種類が無いから色変えが出来るようにしておけばいいかな。
シンプルな方が使いやすいよね。
デコデコさせるほどに好き嫌いも増えるけど、
個性が無いとどこにでもいるキャラになるから難しい。
こういう、色んな人に使ってもらうなら汎用性がある方がいいんじゃないかな。
本当に小さい画像だから、
巨乳の女の子とかは描きにくそうですね。
それは難しそうですね、
唇を厚くするとか、
色っぽくすると良いのかもね。
記号的に色っぽい要素を入れるんですね。
ストリエはひとつのお話の中で違うクリエイターの絵を組み合わせても使っても良いというシステムなので、
絵の世界観は違うかもしれないけど、
好きな絵柄のキャラを選べる自由さがあるみたいです。
今のうちに動物とか描いておけば
使ってもらえそうですね(笑)。
okama/漫画家、イラストレーター。
主な漫画作品に『CLOTH ROAD』全11巻(集英社)などがある。
アニメ作品にも関わることが多く
『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』のデザインワークス、
『プリティーリズム・レインボーライブ』キャラクター原案、
などがある。
「ハローキティといっしょ!」
猫村いろはのキャラクターデザイン&イラストも担当。
挿画を担当した『新訳アリス』シリーズの
LINEスタンプが発売中。
受賞作品はokama 氏によるアドバイスがもらえる!!
ストリエ正式オープン記念!
「季刊エス×ストリエ 第1回キャラデザコンテスト」開催!
ストリエの正式オープンを記念し、季刊エスとストリエプロジェクトがコラボした第一回キャラクターデザインコンテストを開催します!
今回のテーマは「COLOR」。
独特の色彩でキャラクターを描いたり、
キャラクターの性格をテーマ色で表現したり、
「色」を効果的に使用したキャラクターデザインを大募集。
応募作品の中から、エス編集部とストリエプロジェクトに選ばれた3 名のイラストレーターには、okama 氏によるアドバイスがもらえるチャンス!
ストリエからあなたの考えたキャラクターを投稿してみよう!
詳細はこちらのコンテストページから!
https://storie.jp/event/characon_s201512