コワーキングスペース「CHERRY」運営奮闘記

最終話 それぞれの夢に向かって

新しいコワーキングスペースのオープニングイベントに関わることになり、喜ぶ鮎美。
そんな時、ちひろから、突然「引っ越す」という話が……

鮎美

引っ越すって、どうしたの?

ちひろ

夫がね……今、A山大学の助教なんだけど。B大学の研究所で採用されたの。

鮎美

B大……関東……。

ちひろ

今度の研究所では、やりたい研究もしやすい環境なんだって。だから、今まで以上に忙しくなるけど、一緒についてきてサポートして欲しい……って。

鮎美

……

ちひろ

それで、本当に申し訳ないんだけど、母が。
ここを今まで、私が使うから特別無料で貸してくれていたんだけど、私がいなくなるなら、ちゃんと家賃を払ってもらわないと……って……

鮎美

…え…家賃……

ちひろ

ごめんね、鮎美さん。
私、悩んだの。『CHERRY』の運営に関わるのはすごく楽しいし、いい人たちにたっくさん出会えたし。
しばらくはこのまま、続いていくと思ってた。

鮎美

はぁ……なんで。
ちひろさんだって、やりたいこといろいろあるでしょ。
なんで、旦那の転勤でそんな振り回されなきゃいけないのかな。なんで旦那の都合でいろいろ諦めなきゃいけないのかな。悔しいよ。

ちひろ

……

鮎美

私だったら、耐えられない。そういう、依存してるみたいなの。

ちひろ

依存じゃないよ!
家族って、そういうものじゃないの?

鮎美

……

ちひろ

うちの夫のような研究者って、海外に行くかもしれないし、県外に行くかもしれない。結婚した時からわかってたの。
私は夫について行って、恭太を育てながら、夫を支えていくことに決めた。
悩んだの。考えたの。でも、それが私の選んだ答え。夫には研究でやりたい夢があるの。だったら私は、夫の夢をサポートしたいと思ったの。

鮎美

……ごめん私にはわからない。でも、それがちひろさんの決断なんだね。

ちひろ

……うん。

鮎美

……ちょっと考えさせて。なんか動揺しちゃって。これから『CHERRY』どうするか、もうちょっとしたら考えよう。

とにかくいつも通りに営業して……

あのー、初めて来たんですが。ここ、コワーキングスペースだって聞いたんですけど。

鮎美

はーいっ!こんにちは!そうですよぉ。どうぞ!

ちひろ

……

ここは『CHERRY』近くの、コンビニ。

大崎

おう!鮎美ちゃん。

鮎美

大崎さん。なにしてんの。

大崎

タバコ。そっちは。またサボりにカップ麺食べにきたの。

鮎美

そんなに毎回食べません!……

大崎さん、時間ある?ちょっと愚痴らせて。

大崎

ちひろちゃんがそう決めたなら、鮎美ちゃんがとやかく言うことじゃないでしょ。応援してあげなきゃ。

鮎美

わかってるよそんなの。でもなんだか、腹が立ってしょうがない。

大崎

はははっ。何に怒ってるのかな?

鮎美

わかんない。

大崎

ね。鮎美ちゃんはコワーキングスペース運営者なんでしょ。

鮎美

そうだけど?

大崎

コワーキングスペースにはいろんな立場でいろんな仕事でいろんな年代の人が来るでしょ。強い人もいるし弱い人もいるし。大事なものだって違うし目指す所も違う。

いろんな人がいたら意見が違って当たり前、どうしても理解できない部分もあって当たり前。

でも同じ空間にいて、みんなでコーヒー飲んだり仕事したりカレー食べたりしていたら、ま、いいかって思えて仲良くなれる。そういうの、『CHERRY』のいいとこだと思ってたな、俺は。

鮎美

……だから?

大崎

ちひろちゃんのことも、ああ、そういう考えもあるんだ、ま、いいかって、思ったらいいじゃないの。

鮎美

う……

大崎

寂しいんだよね。

鮎美

大崎

でも、ちひろちゃんは、もっと寂しいし、辛かったんだよ。

鮎美

……だよね…

それから、何日かした日の『CHERRY』。

鮎美

ちひろさん、決めた!

『CHERRY』は、やめよう。クローズしよう。

ちひろ

えっ、どうして…

鮎美

ちひろさんがいなくなったら、私ひとりじゃ、続けられない。

ちひろ

そんなことないよ!私はいてもいなくても変わらないし、『CHERRY』の顔は鮎美さんだもの。小松くんとか、柳さんとか、いつも来る人の手を借りれば。

鮎美

あのねぇ!いてもいなくてもなんてそんなこと言わないで。
ちひろさんがいてくれたから、ここは回ってたんじゃない。綺麗にしたり、備品補充したり、気がつけばちひろさんがいろんなことやってくれてた。

鮎美

それに、ちひろさんが作ってくれる居心地のいい空気が、私、とても好きだった。
私はすぐ思ったことを口に出しちゃうし、すぐ怒るし、考えるより先にいろいろ突っ走っちゃう。でも、ちひろさんはもっと私より大人で、空気とか雰囲気とか読めて、ここに集まるいろんな人の後ろで動いて、私が気付かないところでしっかり気を配ってた。そういう能力がね、私にはないの。

ちひろ

能力なんて……
私は鮎美さんみたいに仕事もできない。技術も特技もない。人を惹き付ける力もないよ。

鮎美

違うよ。ちひろさんは、ちひろさんしか持ってないものがあるよ。それがなくなったら、やっぱり『CHERRY』は『CHERRY』じゃなくなる。

ちひろ

……鮎美さん……ごめんなさい。

鮎美

ちひろさんのせいじゃないよ。
……だってさ、家賃払ったら続けられない程度の売上だってことは、やっぱりビジネスとしてうまくいってないんだよ。このままじゃ行き詰まるのは目に見えてる。
もしちゃんと利益が出ていたら、ちひろさんのかわりにスタッフ雇うことも考えられたかもしれない。でも、それも難しい。

ちょうど、A市の新しいスペースもできることだし。撤退するタイミングかも。

ちひろ

……

鮎美

ちひろさん、私、この間ひどいこと言ってごめんね。
新しい所に行くの不安で一杯だろうけど、家族一緒ならきっと大丈夫だよ。
落ち着いたら遊びに行くね。

ちひろ

……ありがとう……

スタッフより、皆様へお知らせいたします。

コワーキングスペース『CHERRY』は、11月末を持ちましてクローズすることになりました。

鮎美が『CHERRY』のホームページにアナウンス文を掲載した翌日。
午前中は鮎美が1人でスペースにいました。

おはようございます。

ちょっと大崎さんから話は聞いてました。閉めるって決めたんですね。

鮎美

うん。そういうことだから。

本当は、ほっとしてるんです。鮎美さんのことだから、無理して1人で『CHERRY』を運営するなんて言い出すんじゃないかと思った。

鮎美

それは無理だよ。私自身の仕事と並行して『CHERRY』の運営ができたのはちひろさんがいたから。1人じゃ、あんな量の裏方できないよ。
また倒れちゃうわー。はははは。

……あの時、本当に心配したんです。

鮎美

え?そうなん?

顔色が悪いと気づいた時に、カレーの会なんかいいから、鮎美さんだけ帰せばよかった、って。

鮎美

へへっ。情けないよね。
でも、寝たら回復したし。たいしたことなかったんだよ。

それは結果そうだっただけ。ほんと焦ったんだから。
鮎美さん、実は体力ないでしょ。
自覚して行動したほうがいいですよ。

鮎美

……どうしろと。

今だって無理してるでしょ。辛いのに。

鮎美

!……

僕ねぇ、鮎美さんとちひろさんはすごいと思う。

A市ではまだ誰もやっていないことを始めて、ここを基点にいろんな人が集まったのがきっかけで、つながりがいっぱいできたじゃないですか。
そのつながりは、『CHERRY』がなくなっても続きますよ。

鮎美さんとちひろさんは、このA市で種をまいたんです。
思いがけない出会いと、いろんな人達とのつながりがどんなに素晴らしいものか、多くの人にそれを知らせることができたんじゃないかな。

鮎美

……ありがとう。

はたから見れば、小さなコワーキングスペースができて、すぐ無くなっちゃった事例にすぎないかもしれない。
でも種は芽を出すんです。芽を出して伸ばしていくところに、鮎美さんが関わっていったら、もっといろんなことができる気がする。


鮎美さんはひとりじゃない。
僕も含め、『CHERRY』にいたひと、みんな巻き込んじゃえばいい。

鮎美

柳さん。それを言いに来てくれたの?

それだけじゃないけど。

僕も『CHERRY』のおかげで、なんとなくやりたいことが見つかった。
僕ね、言ったかもしれないけど、一回結婚に失敗して、

鮎美

えっそうなの?雑穀スープの人って…

そう奥さんだった人。それで、しばらく人と関わるのが嫌で、ひきこもりみたいになってる時期があったんですよ。
その後はとにかくしばらく仕事だけに没頭して、ちょっと疲れてきた時に、鮎美さんのブログをみつけたんです。
なんだか、面白そうなことしてる人がいるなって気になっちゃったんですよね。

『CHERRY』に出入りしていくうちに、そういえば僕、こういうの得意だったな、とか、こういうの好きだったな、とか、いろいろ思い出してきて、楽しくなってきたんです。

鮎美

全然、そんな風に見えなかったよ。
柳さん、最初からやたら明るくて、前向きな人だったから。

虚勢張ってるんです、僕。自分に自信がないから。

鮎美

で、やりたいことって?

まだなんとなくだけど。ま、そのうち。
鮎美さんは夢はあるの?

鮎美

なんだろ。

先のことはわからないよ。
いろいろやりたい。いろいろ経験積みたい。いろんなところに行っていろんな人に会いたい。面白いことにアンテナ張って、ずーっと動き続けたい。

……そのうち、どっかに行っちゃいそうですね。

鮎美

へへっ、そうかもね。

もうちょっとはA市にいて欲しいんだけどな。僕の夢が、実現するときは……

清川

おはようございます。しばらく来なくてごめんね。いやー、びっくりした。閉めるの?

鮎美

清川さんお久しぶりです!そんな心配そうな顔しないでください。説明しますよ。

……

それからしばらくは、『CHERRY』を惜しむ人が、ぽつぽつと訪れました。

来訪が嬉しいと同時に、やはり寂しく思う、運営者の2人なのでした。

一方、新しくできる大規模コワーキングスペースはオープン準備が着々と進み、鮎美もときどき様子を見に行き、ブログでレポートしています。

スペース名は『カレイドスコープ』に決まりました。

やがて、『カレイドスコープ』オープニングイベントの日がやってきました。

A市市長、報道関係者、地元IT企業、そしてコワーキングに興味のある人たち。
A市の公式ゆるきゃらも来て、大盛況です。

『CHERRY』に来ていた人たちも、集まっています。

小松

すごいですね。200人のカンファレンスルームが満席ですか。

よく集めましたねぇ…。

ちひろ

ほんと、すごいわよね。みんなコワーキングに興味があるのかな。

大崎

さぁ。大半はよくわかっていないと思う。だからこそ、今日、鮎美ちゃんが喋るんでしょ。

鮎美

潜在ニーズはあると思うよ。『CHERRY』ではリーチできなかった層に、届くといいな。

清川

今日はうちの勉強会の連中も来ているよ。『CHERRY』がなくなるんでちょっと困ってたけど、ここだったら使いやすいねって、さっき話していたんだ。

大崎

鮎美ちゃんのセッション、プログラムの最初なんだね。

鮎美

あー緊張してきた。

小松

応援してますよ。笑うポイントでは大笑いしてあげます。

大崎

野次ってあげます。

鮎美

やめてー。

じゃぁラウンジでコーヒーでも飲みませんか。まだ時間少しあるし。

鮎美

……そうしよ。

大崎

いってらっしゃい。俺らスタジオ見てくるわ。小松くん、清川さん、行きましょう。

鮎美

あれ?ちひろさんもラウンジ行かない?

ちひろ

あ、私も、スタジオ、見たい、かな……

ここ、天気がいいと海まで見えるんですね。

鮎美

そうだよ。仕事に煮詰まったらここで、景色見て気分転換できる。ハンモックで寝れるしね。

あ、僕のアパート見える……

鮎美

えーどれ?へぇ、……結構近いんだ。

さーて。


そろそろ、始まる時間ですよ。

鮎美

よーしっ、じゃ、行くか。

鮎美さん。

鮎美

ん?

明日の夜、空いてますか?

鮎美

何、突然……特に予定は入ってない。けど?

カレー。食べに来ませんか?

鮎美

へ。
食べに「行く」んじゃなくて?
どこに。

うち。

鮎美

え。

鮎美さんは、僕に借りがあるはずだから、断らないでくださいね。

鮎美

借り?

介抱してあげたでしょ。

鮎美

えええええ!ちょっと、

好きなんでしょ。僕のカレー。

鮎美

す、好き。食べたい。

鮎美

ていうか、普通逆じゃ…
なんで柳さんがカレー作ってくれるのが私の借りを返すことになるのかな……

なんか文句ありますか?

鮎美

なにどうしたの強引なんだけど。

じゃ、決まり。
明日。メッセージ送りますね。

鮎美

…えーっと……。

カンファレンスは無事終了。

ちひろは、家族とともにB大のあるB県に引っ越していきました。

『CHERRY』では、盛大にお別れパーティーが行われました。
そして大掃除のあと、クローズしたのでした。

秋から冬、春、夏と季節はめぐります。

鮎美さん、ご無沙汰しています。

B大学の図書館のスタッフになって、気が付けばもう1年。
ラーニングコモンズのスタッフとして、パートですが、毎日楽しく働いています。

ラーニングコモンズという、知識と学びとコラボレーションを促進する、コワーキングスペースとかなり共通した場所。

図書館にコワーキングスペースのような場所があると知って、思いきって訪れてから、まさかこうなるとは思いもしませんでした。

専門知識を持つスタッフもいますが、私は主に裏方を担当しています。
ウェブを更新したり、イベントの時の告知や会場整備、受付、レポートの作成、不足している備品のチェック、地味ですけど、結構忙しいです。

場所柄、学生さん向けのレポートの書き方や英会話、プレゼン資料の作り方など学びに直結するイベントが多いのですが、私はどうしても『CHERRY』の経験があるので、息抜きできるイベントもあっていいんじゃないかなと(笑)
私の提案で初めて開催したビブリオバトルは、月に一回定期開催することになりました。ちょっと嬉しい。

たまに、顔なじみになった学生さんから悩みを打ち明けられたりするんですよ。…私は何もアドバイスはできないけど、誰かに聞いてもらうだけでもいいみたいですね。学生さん達のお母さん的存在、というのはちょっと抵抗が(笑)。

ラーニングコモンズの入り口に、毎月季節の小物を作って展示しています。例えば今は、B大学のゆるキャラ「ゆるBちゃん」が焼き芋を食べています。毎月欠かさず写真に撮ってツイートしている人もいて、意外と学生さんたちにウケてます。こんなところで手芸の趣味が生かせるとは思いませんでした。

夫は最初私が働くのを心配していたみたい。でもラーニングコモンズでの出来事を話すとやっぱり興味があるみたいですね。アドバイスもしてくれるんですよ。
恭太も保育園に行くようになって、たくましくなり、いろんなことを覚えて日々成長しています。
引っ越すことになった時は不安で一杯だったけど、私、今、とても充実しています。

鮎美さんも変化に満ちた日々を、どうか楽しんでください。鮎美さんは、今思うと、『CHERRY』っていう小さい場所に収まる人じゃなかったんだと思います。結果的に今、いっそう素敵に輝いているみたい。
鮎美さんは、いろんなところで活躍できる人。私はそう、思いますよ。

ちひろ

ここは、コワーキングスペース「カレイドスコープ」のコワーキングエリア。

大崎

よう。

鮎美

大崎さん。
久しぶり!額広くなったんじゃない。太った?

大崎

会うなりそれか。

鮎美

ラウンジ行こう、コーヒーおごるよ。
喫煙所もあるけど。

大崎

もう吸ってないよ。

鮎美

お?意外。そっか。偉くなったもんね。『アライズセキュリティ株式会社』社長だもんね。

この間さ、『A市経済界』に載ったよね。ふんぞりかえってろくろ回して、偉そうな写真だったよねー。

大崎

あの写真は変だよ、社内でもすっげー笑われた。俺は今でも作業服で客先走り回ってるよ。一生、一技術者のつもり。

鮎美

ふふーん。かっこいいじゃない。

大崎

鮎美ちゃんこそ『カレイドスコープ』のコミュニティマネージャ?だっけ。なにやってるの。

鮎美

企画運営もろもろ。『CHERRY』でやってたようなことを、またやってる。前よりずっと忙しいけど、楽しいよ。

大崎

『CHERRY』に来ていた人も来てる?

鮎美

うん。清川さんは『CHERRY』でやっていた勉強会を今、ここで毎月やってるよ。派生したITコミュニティがいっぱいできて、今は毎週なんかやってる。

ちひろさんの紹介でママさん向けイベントもちょくちょくやってるよ。働く女性むけの講演会や情報交換会っていう堅いイベントから、ハンドメイドやお料理の楽しいイベントまで。いろいろ。

大崎

ふうん。頑張ってる………

お、来た!

鮎美

やっほー、小松くん!

小松

鮎美さん、大崎さん、お久しぶりです。

大崎

よう、CEO。だっけ?

小松

違いますCTOです。

鮎美

忙しいのにありがとうね。東京からわざわざ。

小松

久しぶりにA市に来たかったから、いいんですよ。Skypeで済ますよりは、みなさんに直接会いたかったし!

大崎

お、嬉しいこと言ってくれるじゃないの。大人になったね。

鮎美

今日は打ち合わせの後の懇親会も楽しみにしててね。

小松

あ、そうだ。懇親会の場所、秘密ってなんですか、怪しい店なんですか?

大崎

もしかして、噂の?

鮎美

変な場所じゃないよ。

じゃぁ見せるね。ここ!

小松

……『Curry & Beer Bar Willow』……カレーと自家製燻製、国内の各種クラフトビールが自慢……へぇ、いいかんじですね。

大崎

やっぱり。俺、行きたかったんだよ!

小松

あっここ、元『CHERRY』ですね。こんな店になってたんですか。

鮎美

3ヶ月前にオープンしたの。私も土日は手伝いに行ってるんだ。

小松

鮎美さんの知り合いがやってるんですか。

大崎

小松くーん。カレーの会といえば?誰?

小松

……

あ!え、柳さん!?

鮎美

あたり。『カレイドスコープ』で、飲食店起業支援を受けてたんだよね。柳さん頑張ったんだよ。

小松

うわー!すっげー楽しみだー!

鮎美

さーて、じゃ、時間だから、フォーラムの打ち合わせ始めましょうか。

ワークライフバランス支援サービスのスタートアップ企業CTO小松さんと、地域密着型企業でUターンIターンを受け入れている大崎さん。
A市産業振興課主催の『多様な働き方を考えるフォーラム』では講演と、パネラーをお願いしますからね。

うちの課長、もう来てるかも。
会議室、下だから。行きましょ。

小松

カレー……

鮎美

まずは打ち合わせ。

大崎

さくっと終わらせて行こうぜ。

鮎美

はいはい!勝手なこと言わない。
まずは打ち合わせだってば!

コワーキングスペースは、全国に300ヶ所以上あります。
ぜひ、行ってみてください。
素敵な仲間と、もしかすると、夢も見つかるかもしれません。

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最終話 それぞれの夢に向かって

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