後輩が笑みを浮かべて部屋にやってきた

先輩

今日は上機嫌だね。どうした?

後輩

応募したコンクールで審査員特別賞をもらえるそうです♪

先輩

おぉ!素晴らしぃことだね。

後輩

正直、読み返すとテーマとは少しズレた内容だった気がしたので賞なんてもらえないと思ってたんですよね。

先輩

それはきっと君の文章に審査委員の琴線に引っかかることが書いてあったんだろうね。

後輩

そういえば論評に「この作品は鶏肋ですが」と書いてあったんですが、どういう意味ですか?

先輩

鶏肋は三国志に出てくる言葉だね。

後輩

三国志は知ってます。ただこの言葉の下りは知らないです。

先輩

鶏肋とは「鶏のあばら骨のこと。肉が少ないから食べる部分はあまりないけど、だしがとれるからそのまま捨てるには惜しい。」という意味だね。

後輩

ふんふん、つまり?

先輩

君が自分で内容がテーマからズレていると感じていたのなら、審査員も同様に優秀賞とか本来のテーマに沿った作品としては評価できないけれど、それは別として内容に対しては審査員独自の観点では評価できると判断したということだね。
作品全体で見るとズレてるけれど、その中になにか光るモノがあると評価してもらったということだ。審査員は見る目を持っていると考えて良いんじゃないかな。

後輩

審査員、なかなかやるじゃん♪

先輩

鶏肋といえば断捨離もそうだね。この鶏肋にあたる部分をどれだけ思い切って捨てられるかで片付き具合が変わってくるんじゃないかな。思い出の品を片付ける場合は、ある程度の非情さと思い切りが必要だね。

後輩

先輩も力は弱いし、話してても面白くないけどこういう時は頼りになるから、鶏肋のような人ってことですかね。

先輩

ほぉ~、そう言うか。

pagetop