そうだな……まずは俺の妹から紹介しようか。
そうだな……まずは俺の妹から紹介しようか。
俺の妹は今中学生なのだが、少し……というか、かなり変わっている。
おはよーお兄ちゃん! 朝だよー
うーん……あと五分だけ……
兄を朝から起こしに来る、なんて、まるでマンガの中のようなできた妹だと思うだろう。
だが甘い。甘すぎる。
どれだけ甘いかというと、こんぺいとうとかキャラメルだとか、そういう砂糖主体のお菓子をザラザラと無遠慮に口に流し込んだくらい甘い。
おにいちゃーん? お兄ちゃんってばー?
重ねて言うが、コイツは決して普通の妹ではない。
だから、決して油断してはいけない。
そう、絶対に、だ。
……
こんな風に静かになった時がやばい。
何がやばいって、それはまあまずは見ていてほしい。
そろそろか
俺は思わずこの後の事を想像して身構えた。
私、ドアを開ける。
お兄ちゃん、ベッドで見知らぬ男と固まる。
ーー萌えっ!!
バターン!!
!!
……ほら、やっぱりな。
ヤツは俺の想像通りに、ドアを蹴破って部屋になだれこんできた。
しかも何故だか盛大に鼻血を出して、だ。
お兄ちゃん、お邪魔するね!!
……ってあれ? 一人? 男の人は?
一人に決まってるだろ……
何が悲しゅうて自室に男を連れ込まねばならないのか。全く、コイツの思考回路は理解不能だ。
えー……てっきり男の人とイチャイチャしてると思ったのに……
誰がするか、誰がっ!!
……と、このように、妹はいつもこの調子なのである。
こういうの何て言うんだっけ……えーと確かそう、腐女子? というヤツだ。
妹の性癖などどうでもいいのだが、俺を巻き込むのだけはやめていただきたい。
毎日のように繰り返される妄想に付き合わされるこちらの身にもなってほしいものだ。
けど実際妹が俺の立場になったら歓喜しそうだな…いろいろと
訂正。やっぱそれは勘弁してください。
まあそれはともかく。
一人目の変態、俺の妹はこんな感じなのである。