町中に張り出されていた、

謎の

“超”能力者!求ム!

のポスター。



超能力者ハンターとして黙ってはおけない本間博士!

ポスターの内容に、超能力者魂がうずく高円寺!

早く誰かを殴りたくて震えている波ナミコ!



それぞれ勝手なこと考えながら、第3話スタート!!

高円寺コウジ

この高橋タカシとは、一体…。

高円寺コウジ

いや、誰だろうと関係はない!こんな挑戦的なポスター、放ってはおけないぜ!!

本間マコト

あ、俺この高橋タカシって知ってるわ

高円寺コウジ

波ナミコ

有名ですよね

高円寺コウジ

あ、そうなの

本間マコト

こいつ俺の大学の時の同期。学部は違ったけど。あっちは医学部。俺は理学部

高円寺コウジ

へえ

波ナミコ

というか脳科学者としてテレビによく出てますよね。コウジさん、テレビとか見ない人ですか?

高円寺コウジ

いや、テレビは好きよ

波ナミコ

え。じゃあなんで知らないんですか。結構頻繁に見かけますよ、いろんな番組で

高円寺コウジ

うち、貧乏だから、テレビないの…

波ナミコ

あ…

高円寺コウジ

いや正確にはあるんだけど、……アナログテレビが。地デジ対応のテレビに買い替えるお金が無くて……

波ナミコ

…ごめんなさい

高円寺コウジ

いいもん!僕には超能力があるもん!

本間マコト

隣の家のテレビ透視すりゃええやん

高円寺コウジ

その手があったか

本間マコト

いや気付けよ

高円寺コウジ

で、その脳科学者が超能力者を探してるのか

本間マコト

うーん…。私が知る限り、彼は超能力に関しては懐疑的だったが

高円寺コウジ

どんなやつだったんだ?

本間マコト

非常に研究熱心なやつだった。

大学では『目』について研究していたが、いつからか脳科学にも興味を持ち始めたらしい。目と脳は非常に近い位置にあるからな

高円寺コウジ

ふーん。てか大学の同期って言ったって、学部違うのにどうやって知り合ったのさ?

本間マコト

それは…、言えんな

高円寺コウジ

は?なんだよそれ

本間マコト

おまえには関係のない話だ。

高円寺、とりあえず高橋んとこ、行って来い

高円寺コウジ

え?行っていいの?

本間マコト

おまえならカードの透視くらい余裕だろ?

高円寺コウジ

お、おう…。まあそうだけど、

おまえ俺のことどう思ってるわけ?

本間マコト

貧乏で可哀相

高円寺コウジ

そうじゃなくて!俺の超能力信じてるわけ?

本間マコト

ノーコメント

高円寺コウジ

逃げた…!

高円寺コウジ

…まあいいや。じゃあ行ってくる。交通費くれ

本間マコト

……ほらよ。火曜までには帰ってこいよ。火曜はおまえ炊事当番だから

高円寺コウジ

わっかりましたー

首都近郊のとある町。

高円寺コウジ

やっと着いた…。本間の研究所の立地、ほんとひどいよな…。ここに来るのにえらい時間がかかった

高円寺コウジ

お!ここだ!『高橋タカシ脳科学研究所』

高円寺コウジ

でけえ…。『マジガチリアル研究所』とは規模も質も違うな。さすが有名で地位も金もある研究者だぜ


うぃーーん(自動ドア)

高円寺コウジ

たのもう!!俺の名は高円寺コウジ!超能力者だ

受付嬢

アポイントメントは取っておられますか

高円寺コウジ

んなものはない!

受付嬢


 帰れい!

高円寺コウジ

ええっ…

高円寺コウジ

……

高円寺コウジ

都会の女は怖いな…。いや田舎の女(ナミコ)も怖いけど…

高円寺コウジ

どうしよう…。勇んできた手前、手ぶらで帰るわけには…

高円寺コウジ

せや!テスト会場にテレポーテーションすればいいんだ

高円寺コウジ

よし、いくぞ!

高円寺コウジ

…はっ!

高円寺コウジ

やった!成功だ。うまく潜り込めたぞ

吉本ヨシト

おい!高円寺だな!

高円寺コウジ

その声は!

吉本ヨシト

久しぶりだな。おまえの『幼馴染』兼『ライバル』兼『噛ませ犬』の吉本ヨシトだ!!

……って、だれが噛ませ犬じゃい!!

高円寺コウジ

出たな、マジシャン

吉本ヨシト

ち、ちがう!俺はマジシャンなんかじゃないっ!

高円寺コウジ

鳩出して

吉本ヨシト

ほいさ!

吉本ヨシト

おい、なにやらせてんだよ。仕込むの面倒なんだぞ

高円寺コウジ

吉本ヨシト

ごほんっ…。今のはアポーテーションね。手品じゃないからね。違うからねっ!

高円寺コウジ

で、おまえも超能力者募集のポスター見てきたわけか

吉本ヨシト

もちろんさ。今日こそ、今世紀最強のサイキック・吉本ヨシト様の偉大なる力を世の中に証明してやる

高円寺コウジ

はいはい。…他の参加者は?

吉本ヨシト

それが俺とおまえ含めて3人みたいだ

高円寺コウジ

え?3人?

吉本ヨシト

まあ仕方ないさ。高橋タカシ博士は超能力者否定派の中でも屈指の論客として有名だからね。よっぽどの自信がなきゃ、ここには来れないさ

高円寺コウジ

で、そのもう1人ってのは…?

佐々木サキ

こんにちは

高円寺コウジ

!?

高円寺コウジ

やあ。お嬢ちゃん

吉本ヨシト

この子が3人目の挑戦者だ

高円寺コウジ

この幼女が!?

佐々木サキ

佐々木サキです。よろしくね、お兄ちゃん

高円寺コウジ

あ、ああ

高円寺コウジ

うーーん…。ヨシトは論外だとして、この子からも超能力者特有のオーラを感じない…。こりゃ、俺の一人勝ちだな…

高橋タカシ

皆さん。よくお集まりいただきました

高円寺コウジ

!!

高橋タカシ

ご協力感謝いたします。
私が高橋タカシ。脳科学者です。

高橋タカシ

私は人間に秘められた可能性を信じています。『常人には理解できない能力』

この言葉は嫌いですが、あえて言いましょう…、『超能力』を持った者が世界には少なからず存在しています。

神の悪戯とでもいうべき、驚異の能力。私はその能力を解明したい。故に今日皆さんにお越しいただいたのです。挨拶はこの辺で…。


さてテストを始めましょうか

高円寺コウジ

望むところだゼ!!!




高橋タカシ博士の元に集いし3人の能力者たち!



佐々木サキの真の能力とは!?

吉本ヨシトのインチキは高橋博士に通用するのか!?

前回予告したのに出てこなかったカードの謎とは!?





ちなみに、
緊迫した空気が流れる『高橋タカシ脳科学研究所』とは対照的に、

『マジガチリアル研究所』ではスマブラ大会が開かれていた。(お察しの通り、本間博士がナミコにボコられてます。)






次回、割と真面目にオチ考えてるけどどうなるかは分からない、『3枚のカード』編、

完結(予定)!!

第3話 ※ちなみに本間博士と高橋博士は大学のアイドル研究部で出会ったらしい。

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