次の日、お昼ご飯を食べた後で私たちは買い物に出かけた。
田舎町は買い物も何かと不便なようで、普段は伯父さん家から歩いて二十分のところにある個人経営のスーパーに通っているものの、品揃えはあんまりよくない。昨日、せっかくかき氷器があるんだからとシロップを探しに行ったんだけど、どうやら取り扱っていないみたいだった。
こういう時、普通ならコンビニ行けばいいやって思うのに、ここは田舎だから普通のコンビニチェーンもなし。それでも一応、コンビニ『もどき』はある。けど、こっちも雰囲気的には個人商店と大差ないし、今時珍しいことに二十四時間営業じゃない。
この町に住んでいる人たちは、もしも夜中につい甘い物が食べたくなってしまったら、事前に買い置きを用意しておくか、そうでなければ自分で作るしかないわけだ。