おーい、何をやってるの?ってそれ・・・私のじゃん!!
・・・ところで、イザナミ様は?
昨日から帰ってないらしいが・・・大丈夫か?
お散歩とか?
いや、昨日って言ってるけど実は一週間たってるからね。みんな・・・
・・・え?一週間!?
それは緊急事態だ!!!!!!
・・・・・・
それにしても・・・ここはどこなのかしら・・・
一見すれば普通の町中なのだけれど・・・
生気を感じない・・・これは・・・影?
お困りのようですね!!そこのおばさん!!
いたたたた!!尻尾は!!尻尾はやめて!!
取れちゃう!!尻尾とれちゃう〜!!
そう、お土産にいいかもね。
ここは”死人の世界”というところなのね?
おうさ。
そして、我が主の世界なのじゃ。
その主って、あのひと?
・・・
あれは・・・違う。
さっきからついて来ているだけじゃ。
・・・まマ・・・
お前より小さい母親がおるか!!たわけ!!
それじゃぁ・・・
あの子は・・・どっか・・・行っちゃった・・・
ちょっと・・・ぶっ飛ばす・・・ってさ・・・
何をじゃ?
アクティブね。
・・・ふう・・・
いかん・・・消耗しておるな・・・
おやつにするか。
主を待っていても仕方がない。
お湯・・・持ってきた。
ほう、なかなかに手際が良いな。
どれ、私のお茶を飲むがよい!!
・・・ひどい味ね。お茶でこの味を出せるなんてある意味”天才”ね。
どうじゃ!!うまいであろう!!
まっず・・・い
吐くなぁぁぁぁ!!!
もう!!私が淹れる!!
なぜじゃ・・・なぜこうも違うのだ!!
こっちが聞きたい・・・
おいしい・・・
むう・・・
おーい、何をやってるの?ってそれ・・・私のじゃん!!
声はする・・・でも姿が・・・
少しぐらい良いではないか!!減る物でもないであろう。
あだだだだだ!!!耳を引っ張るな!!
もう!!期間限定だったんだから・・・
・・・ん?その子は?
???
よくわからんがついてきたのじゃ・・・あと、主姿・・・
そっちじゃなくて・・・あー”上司”っぽい人のほう。
わたし?
そう、どうやってここに来れたの?
現界とは閉鎖してあるはずなのに・・・
もしかして、形成時に混入しちゃったとか?まったく・・・うちの子の仕事は雑なんだもんなぁ・・・
主、話で人を置いていく癖を直せ。
ちゃんと説明をだな―
・・・まぁ、いっか・・・
この空間ももう不要になったから閉じちゃうし。二人とも行くよ。
二人?ここには貴方以外では三人いるのだけれど・・・
あー、それはだな・・・
そこの子の
用はもう”終わってる”の。
だから、ここで閉鎖空間ごと消えてもらうの。
・・・
それはどういうことよ。
彼女にはまだ生がある。
つまりは”生きて”いるわ。
そ・・・そうじゃ・・・生きている。
でも、もう体は無いから・・・
帰るための器は・・・
・・・・まさか・・・
うん。あの中のどこか・・・だったんだけど・・・
う・・・
あ・・・ああぁ・・・・
でも、ようやく見つけたよ。”全部”
まさか・・・探していたの?全部って・・・
あぁ、”器”じゃなくてこれをね。
指輪と、ペンダント
結構遠くに飛んでたからわからなかったよー。うん、今回はホント、疲れちゃった。
ボロボロのペンダントと、プラチナリング・・・だったかしら?
・・まマ・・・
まったく・・・私も暇じゃなあいのにさぁ・・・
大変すぎてもう、腰が痛いわぁ・・・
・・・あ・・・・ありが・・・とう・・・ご・・・ざい・ます・・。
うん、どういたしまして・・・
さて、最後にもう一回聞くよ。
”もう一度、生きたいかい?”
・・・・・・・・・・・・はい・・・
・・・そうか・・・あの子、もしかして―
すると、少女の体に一閃のヒカリが通った。そのヒカリはだんだんと強くなって少女を飲み込んだ。
最後に一言、少女は笑った。
とっても・・・
とっても・・・
綺麗に・・・
・・・・
・・・夢?
ところがどっこい!!夢じゃなーい!!
五月蠅い
いったーい!!
なるほど・・・そういう訳で・・・
他人とはいえ、わが同類がお世話をおかけしたことを重々―
私何もしてないし―
尻尾引っこ抜くぞ
そんなことより早く帰りたいわ・・・
それもそうだね。長話もなんだし・・・
しにたいんだってなぁ・・・
ちがいますよぉぉぉぉ!!