ぷる


 ゼリーさんが汚れた私のスカートに手を伸ばしてきます。

 そのままさわさわと触るとあら不思議。

 汚れが綺麗に消えました。

 ここまでで分かった事が一つ。

 ゼリーさんは汚れを食べて分解する事が出来るみたいです。

 そして体は水のようなもので出来ている。

 道中あった水溜りの水を吸い尽くしていたのでまず間違いないと思います。

 大きさが微妙に変化しましたが水溜りの量に比べて増え方が少なく感じました。

 私に水を与えても大して大きさが変わらなかった事からして、恐らく水をある程度圧縮しているのではと思われます。

 そんな事が分かる私って、もしかして頭良い?

 お母さんがいたら褒めてくれたでしょうか。

 二人に会いたいな……。

ダメダメっ!

 

 弱気になっていた自分の頬を思い切り叩いて気合を入れます。

 こんな所で泣いたって何の解決にもならないんだから!
 

 木を登るのを諦めて今度は蹴ってみます。

 思い切り足に力を入れて……。

えいっ!

 びくともしませんでした。

 分かっていた事とはいえ、諦めきれない。

 食べ物を確保しないと、この先何時森を抜けられるかも分からない。

 ゼリーさんのお陰で水には困りませんが、それもずっと続くとは限りません。

 今回偶々水溜りがあってゼリーさんの内蔵量を増やす事が出来たものの、このままずっと晴れの日が続けば無くなる一方。

 しかも暑さでゼリーさんが蒸発しちゃうかもしれないです。

 その前に人里に下りられれば良いのですが……。

だいじゅうななわ「えいっ!」

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