その日私は一人おうちでお留守番をしていました。

 お父さんはお仕事。お母さんはお買い物に行っています。

 本当は私もお母さんのお買い物に付き合いたかったのだけれど、お母さんを困らせる訳にもいかないので自嘲しました。


 お母さんが体温計で熱を測ったところ、三十九度もありました。

 病院に連れて行って貰った結果ただの夏風邪との事で。インフルエンザとかじゃなくて良かったとお父さんが言っていました。

 昨日はそれでお薬を貰っておうちに帰って、翌日である今日は一日安静に、との事で幼稚園を休んでいます。

 お友達と遊びたくても我慢我慢。
 

 お父さん、本当は有給を使って仕事を休みたかったみたいなのですが、監査? というものがあるらしく、部署責任者であるお父さんはその説明役に抜擢されているとの事で休むに休めなかったみたいです。

 お父さんのお仕事の迷惑になる訳には行きません。

 ですので私は笑顔でお父さんを送り出しました。


 お母さんが何か食べたい物は無いか、と訊ねてきます。
 ですので私は今一番食べたかったプリンを注文しました。


 水枕に眠りながらエアコンの風に当たってベッドで横になっています。

 お店は私の家から少し離れた所にあるのですが、自転車さんを使って行くので混んでない限りはすぐに帰って来てくれると思います。

それにしても、一人、というのは寂しいものです。

 熱は昨日より下がりました。


 お薬を飲んで何日かすれば回復するとの事です。

早く元気になって幼稚園行きたいな……

 そんな事を考えていた時の事です。

あれ? お母さんかな?

 部屋の外から物音がしました。


 インターホンが鳴らなかったのは私が寝ていたら悪いと思ったからでしょうか。


 少し待ちますが中々部屋に入って来ません。


 気になったので部屋を出てから物音のする場所へ向かいます。


 体が少し重いけれど、歩けない程ではないです。

だいいちわ「誰かいるの?」

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