『Re:』 第二話「DIVE TO QUEEN」

ちょっと!!!ちょっと!!!アンタ!そろそろ降下地点よ!!
何ボサッとしてんのよ!!

あ・・・ああ、ごめんなさい「ブルー」

20XX年 現在、世界は10年前にヨーロッパ付近から
突然発生した機械生命体群の攻撃を受け続けている。

機械生命体は陸続きに勢力を拡大し、大陸は全て侵食された。
住んでいた人々は一週間と生き残ることが出来なかった。

捕まった人々は老若男女問わず、機械生命体の部品にされ、
機械生命体のコアが破壊されるまで、脳から出ている微弱な電気での電力供給の為に酷使される。

機械生命体の名を国連軍は虫のようなその機械生命体を
「インセクト」と名付けた。

現在の世界地図、赤い部分は全て侵食済みになっており
周囲を海で囲まれた緑色の国や島は侵食を免れている。

「インセクト」の弱点は海水のようだ、


弱点なら大量の海水をかければ退治できるのでは?


と当初は言われていたが、実際にやってみても少し怯むだけであった。

何か他に要因があるのかもしれないが、
研究用に生け捕りにして輸送機で運ぼうにも
離陸した瞬間爆発するので、どうにもならない。

何時かは分からないが、万が一、彼らが進化・成長して、海水に耐えうる個体が出た場合は、今度こそ人類は滅亡してしまう。

今は少しでも個体数を減らし、
機械生命体の母体を討たなければならない。

今日の駆除地域はB地区よ! ほらそこ!!モタモタしない!! 遠足じゃないのよ!シャキッとして頂戴!!

【降下地点です。 総員出撃体制に移行して下さい。】

ほら、隊長! みんなの士気上げてよ!

皆、安全に戻ってこれるように頑張りましょう。

何よそれ!  もう!

あ!そうそう、
新入り連中にもう一度言うわ!
この間の訓練で説明を受けていると思うけど!
インセクトの命乞い等は
部品になった人間の言っているものではないの!
彼らはもう人間としては死んでるのよ!
無闇矢鱈に同情して駆除出来ないようなら兵士失格よ!

よくって?

では、降下!!

【出撃してください。】

出撃!!

「ブルー」(本名 京極青太) は私の幼馴染、
現在、副官としてしっかりと働いてくれている。

駆除中に瀕死の重傷を負い、
人間としての体は使い物にならなくなった為、
特注の戦闘用アンドロイド機体に脳の一部を
移し軍に復帰した。


かくいう私も負傷して人間型アンドロイド機体に
脳と内臓の一部を移した半人半機だ、

駆除部隊は私達のような半人半機か、
過酷な訓練を経てアーマースーツを
着るかしなければ、あっという間に
部品にされてしまう。

インセクト達は生身の人間が発する
汗の臭いやフェロモン等を嗅ぎつけて
群がるようで、それを遮断しなければならないのだ。

ブルー、聴こえる? 飛行型が10機こちらに来るわ

今日は随分早いわね、降下してすぐじゃない?

ええ、反応が早すぎる・・・

あなたは新兵たちをサポートを
してあげて・・・

了解

うわ!うわああああああ!
来るなあああ!来るなあああ!

アーマースーツの継ぎ目から
漏れたのか・・・
上層部め・・・
また粗悪品よこしたわね・・・


落ち着いて!アーマーの左わき腹に
亀裂を見つけたわ
着陸したら塞ぐからその間漏れないように
手を当てて着陸しなさい!

私がサポートをするわ!

は!はい!!

着陸前に全て駆除する!
後に続いて!

全員無事着陸できた?

【A班 着陸完了!】




【B班 着陸完了しました!】

ブルーとアーマースーツの
新兵一名も無事着陸出来たわよ

現在、スーツの修理中!

現在地からB地区まで約4km

B地区には凡そ5000体の
インセクトがいる。

全て駆除せよ!

【了解!】

第三話につづく

第二話 「DIVE TO QUEEN」

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